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2005年6月6日
 女友達の中で一番可愛いRちゃんが女の子を出産したので見に行った。Rちゃんは学生の頃から可愛いので有名な子だ。加えて背が高くて小顔のモデルのようなスタイルとくれば、おそらく銀座にいても座っているだけで金が獲れるだろう。
 産まれた女の子がママに似るといいね、とお喋り。今はクチャっとしていてまだよく解からないが、でも女の子はパパに似るからなぁ。ダンナは裕福だが容姿は並みで、Rちゃんは他人に見られるのが恥ずかしいらしい。
 彼女には若い頃から好きでたまらない男がいたのだが、金もないのに怪しげなマルチビジネスにばかり手を出しては彼女に借金の尻拭いをさせ、しかも女癖は相当悪いというロクでもない奴で、わたしを含め回りの皆はいつもRちゃん可愛いのに勿体無いねえと他人事ながら悔しがっていた。
 だから、Rちゃんの病室で二人きりになったときに「幸せそうで安心した」と彼女に言うと、アンタにはわたしの分まで頑張って欲しかったんだけどね、と言うので、「それはわたしにヒモと心中しろってこと?」と笑うと、そう、と彼女も笑った。
 彼女はわたしのヒモのような彼と寝たことがある。もう何年も前の話だ。そのことをわたしが知っていることを彼女は知らない。愉快な話ではなかったが、こんなに美人なら仕方ないような気もした。ましてやこんなに時間が過ぎれば時効だろう。
 でも、濃密に付き合ってきたはずの男が消えてしまっても、彼女とはつかず離れずながらも付き合いが続いているのは不思議な感じだ。
 これも何かの縁なのかも知れない。
 

渦巻く反感

2005年6月4日
 彼に生活態度その他でひとしきり説教をくらいイライラ。何様のつもりなんだっつの。
 ああ悔しい。何も言い返せない自分が悔しい。わたしは悪くないと思っているだけに悔しい。しおらしくごめんなさいと言ってる自分が悔しい。
 自分の金銭感覚が狂ってるとは思わない。金を使うのは大好きだが、無いなら無いなりの生活が出来る。ローンを組んだことないし、借金もしたことがない。給料日前のピンチなんてのにも無縁だった。彼には絶対言わないけど貯金も結構ある。
 計画性がなさすぎるって、まあそれは当たっているけど、だからって何か彼に支障があるんだろうか。わたし自身のことはわたしが痛い目を見るだけで、例えどんなことがあってもプライドにかけてグチや後悔の言葉をたれ流すことはしないだろう。二人のことはなるべく彼の希望に沿うように心掛けるつもりでいるし、不快な思いもさせないつもりでいる。それじゃいけないんだろうか。
 言葉が足りないって、そもそもあからさまに心内を言葉にするのが得意じゃない、というか好きじゃない。それは性格だったり習慣だったりする。特に男と女の関係において言葉にそんなにウェートを占めないとわたしは思っている。信用はひたすらに行動の積み重ねだ。行動においてはわたしなりに精一杯自制しているつもりだ。安っぽい台詞を撒き散らすのは趣味に合わない。それはわたしだけじゃなく日本古来の文化で昔の人はそれを上品と言ったものだ。
 あースッキリ。
 これくらいの説教だったら本来は右から左で腹に据えかねたりしない。言い分もない。でも彼とは今後深く関っていくつもりだから少しずつ自分を晒したい欲求。相手を良い気分にさせるのなら今日みたいにしおらしくしているのが一番だが、プライベートでそれは持たないだろう。はっきり心の中で一線を引いてしまえば何てことないのだろうが、そうするには払った代償が大きい。

杞憂ならいいけど

2005年6月2日
 今日は岩盤浴に行ってから美容院へ。地元で良いことは物価が安いこと。洋服は都心と変わらないけど食事もエステもマッサージも風呂も美容院も、都内の2割安くらいだ。
 とはいえ、働いていないはスポンサーはいないはで、そんなに金を使い散らかせないのが辛いところ。
 その後、夕方から彼と某ホテルで待ち合わせてそのままホテル内で鉄板焼き。8000円という微妙な値段のコースを頂く。客と来たら迷わず伊勢海老コース12000円だが、ちょっと遠慮。その後、移動が面倒なのでそのまま隣のラウンジに腰を落ちつけてバランの17年をロックで3杯程。これも客なら30年をチョイスするとこなのだが。そしてタクチケを貰い帰宅。
 彼の懐具合と金銭感覚がまだよく掴めていない。遊ぶ相手なら見栄張りやいいカッコしいは有難いものだけど、一緒に生活する相手のそれはいけない。
 この人貯金あるんだろうか、とちょっと不安になった夜。

子供の質問

2005年5月31日
 夕方に彼と公園で犬の散歩をしていたら、遊んでいた子供達がわあっと寄って来て可愛いねと言いながら犬を取り囲んだ。
 小学校2・3年生くらいのその子たちが、彼を見て「お兄ちゃんカッコイイね」と言うものだから、彼は鼻高々。それを横目で見ながらフンと鼻をならすと「あ、お姉ちゃんも可愛いよね」と取ってつけたように子供が言ったので、彼大爆笑。
 ねえねえ結婚してるの?とか、付き合ってるの?とかの質問攻めに合うも子供らしくて微笑ましいなあ、と思いながら適当に返事をしていると次第に、ねえねえキスした?とかセックスした?などのキワドイ質問。
 オッサン相手のエロ話は得意だが、子供相手はちょっと経験ないし、小学校低学年でセックスとかいう単語知ってることにビックリ。
 タジタジなりながら彼と公園から退散。最近の子はマセてるんだな。
 実は彼とはまだ寝ていない。堕胎してから血が止まらないのが表向きの理由。彼には申し訳ないと思っているし、口でもそう言うけど、そのことに何処かホッとしている自分がいる。本当はもう誰もわたしの中に入って欲しくないような気がしている。

確実な方法

2005年5月30日
 最近はずっと家にいる。家にいて彼を待っている。自営なので時間の融通のきく彼は、昼でも夕方でも時間が空けば我が家にやってくる。こない日は殆どない。
 彼と過ごすのは特別心が弾むことでもないけれど普通には楽しい。特別心を開放できるわけでもないけど合わせることが出来る範囲内だ。何年もまともに男の人と向き合うことをしていなかったから若干窮屈に感じてしまうのは仕方のないことだろう。
 行動にも言動にも曖昧さを残したまま灰色の部分で揺らぐのがわたしは好きだ。気持ちはその時々で変わるから、とか、知らないことは無かったこと、とか、そんな言葉も常套句だ。他にもっと魅力的なものが現れても、わたしの食指は絶対に動きません、なんて言えない。
 言えないけど、ただそんなときに堪える理性がわたしにありますように、とは願う。もしその意思でどうにかなるものなら、彼には誠実でいたいとも思っている。
 確実なのは24時間見張っておくことだな。・・・って、そうまでしないと確実はナイということか。
 自分にあきれる。

結婚するのかな

2005年5月29日
 結婚を申し込まれた。彼はすでにわたしの実家にも出入りして母とも面識があり母自身が気に入っていることもあり「いけるときにいっておきなさい」と大賛成。母にしたら父親のない子供を産むと騒ぎ立てていた娘が一転して普通の人と結婚してくれるだけでも有難いらしい。
 わたしにしても疲れているのかもしれないが、このまま流されるように結婚するのも悪くないかなあ、という気分。好きかどうかはさておいて条件的には全然悪くはないし。むしろ、いい加減なことばかりしてきたわたしが、本当にこんなにすんなり幸せになっていいの?と思う。何か落とし穴がありそうな気もする。でも、それが本当のような気もするし、痛い目を見てやっと何処かホッとしたりしそうな気がする。幸せっていうのは、やっぱり一生懸命努力した報いであって欲しい。今の彼のことをそれなりに好きなだけにそう思う。
 彼は地元で会社を経営しているが、近々東京で仕事をする予定で何年かは東京で生活するとこになる。結婚すれば、わたしもまた東京に戻ることになる。かつてのお客さんたちと同様の贅沢は流石にさせて貰えないだろうし、好き勝手に遊びまわる事も出来ないだろう。でも、そんな程度の制約は未婚の母になって労働に追われることに比べれば何でもないことだ。
 わたしはこのまま他力本願なそこそこの幸せに甘んじていいものなのか。多分いいんだろう。中途半端な良心は冷酷さや酷薄さよりずっとタチが悪い。自分のことを嫌いになったら負ける。何に負けるのかはハッキリとは掴めないが、卑屈さとか卑しさとか、そんなものを身に纏うことは否めない気がする。ずるくて汚いのは自分に許せるのに卑屈で卑しいのは何故ダメなのかは自分でもよく解からない。
 
 彼は子供を堕ろしてから、ずっと罪悪感にさいなまれているようで、自分がどんなに卑怯で悪い人間かということを懇々と訴える。それを言えば言われる程に、わたしは自分が責められているような気分になる。
 わたしがどれだけ彼の事を好きだったかは彼が一番良く知っているだけに、わたしを傷つけ騙すような事をして責任も取らない自分が許せないでいるようだ。
 だけど、わたしには彼を許す権利も権限もない。彼がどんなに言葉を尽くしても、わたしの罪悪感は消えはしない。わたしがどんなにあなたが悪いんじゃないと言っても、彼の罪悪感もまた消えてはくれない。結局のところ自分の事はお互いに自分で許し癒すしかないということなんだろう。
 こんなことがなければ、おそらく付き合うまでにはならなかっただろう新しい彼。この人とはタイミングが良かったというより他ないような気がする。
 見た目もいいし金も持っているし、遊び方も30代前半にしてはソツがなく、いつものように遊ぶ相手にはいいかなあくらいの気持ちでいた。でも、遊び相手には自分が主導権を握りたいから、変に自分に自信のあるようなタイプだと上手くこなせないしなぁ、とかいうテキトーな気分で。好きだと言ってくれてはいたけど、それはいつものように寝たい寝たいと言ってるようにしか聞こえなかった。
 でも、他の男の子供を妊娠していると知っても産みたいと思っていると言っても、それでも変わらない誠実さに、それまで好き好き言ってくれていたのも寝たいだけじゃなかったんだと、やっと信用する気になった。
 それにこんなことがなければ、いくら誠実で条件の良い男だからといっても、長く執着した彼と離れる気にはとてもなれなかっただろう。
 本当は、そのことを彼に伝えてあげると彼の罪悪感も少しは消えるだろうと、それは解っている。だけど、そこまで良い人にわたしはなれない。彼には痛んでも苦しんでも欲しくはないけど、それでも彼の前では彼のことが好きだったわたしのままで終わりたい。
 

その後

2005年4月28日
 実家での生活は快適で、地元を離れる原因となった彼とも復活し、またこちらのクラブで勤めだし、順調な日々を送っていた。
 その矢先、妊娠発覚。
 彼のことは好きだ。でも、彼には他にわたしより長い女がいることをMさんから聞いて知っていた。彼女は素人のお嬢さんだけど、なかなか良く出来た人のように聞いている。面識はないが、蹴落とすべきライバルというよりは、同志に近い感情を持っていたのかもしれない。おかしな話だが好感すら抱いている。もちろん嫉妬もあるけれど。
 もうすぐ40歳になろうかというのに定職にも就けず借金と年老いた両親を抱え、おまけに背はわたしより低く顔もたいしたことはない彼だけど、わたしはとてもとても彼が好きだ。
 どんな苦労をしてもかまわない、という気持ちにもなりかけるくらい好きだ。わたしの何処にそんな健気な気持ちが残っていたんだろう、と思うくらい。
 彼の長い彼女の事を知らないフリをすること、子供を産みたいのなら、そうするのが得策なのも解っていた。結婚、出産というスッテップを踏むのが、世間の常識でもあり、わたしの親の常識でもある。
 でも、わたしは彼のことを結婚する相手だとは考えてはいなかった。彼はそのうちまた稼げるようになるかもしれない、でも一生わたしの稼いだものを使い続けるだけかもしれない。信頼とか希望は長い時間の間に擦り切れて、なくなってしまっていることは、子供が出来る前から自分でよく解っていたことなのだ。
 結局は結婚するしかないか、という雰囲気の彼に「わたしより長い女がいるんでしょ?それはいいの?」と余計な水を向け、彼に逃げ道を与え、自分も逃げた。
 そうして子供は犠牲になった。

 あなたが悪いんじゃないからね、と、いくら伝えても彼は自分を責めるだろう。
 わたしがただ一つ望んだのは、結婚の形ではなく彼の気持ちだ。彼が何を犠牲にしてもわたしを幸せにしようと思ってくれるのなら、マイナスだらけの状況の中でも、喜んでわたしは腹を括ったかもしれないが、それがないのなら、姿形だけが目の前にあっても目障りなだけなのだ。
 そして、わたしはつくづく汚い女だ。この状況を知っても、それでも好きだと言ってくれる男が他にいる。憩う場所がある。
 彼の長い彼女のことはたまたま友人のMさんから聞いて知っていただけで、やってることは彼と変わらない。
 モラルが薄いわたしや彼みたいな人間は、同時に何人も好きになれるのだろう。ただ、わたしは生理的な嫌悪感から同時に何人も平行してカラダの付き合いが出来ないだけで、やってることは彼と全く変わらない。あからさまにしなかった分、わたしの方が罪深いだろう。
 殺人は2度目だ。
 自分のために子供を殺してしまう母親。犬畜生にも劣る。
 それでも、それでも幸せになろうとするわたし。
 許しを請うことは、多分もうしないだろう。

選ぶに選べず

2004年12月4日
 近日中に半年程、実家に戻る事にしたのだが。
 半年ともなると、身の回りのものだけとは言っても、用意も面倒。
 何を持って帰るか検討していたら、あっという間に洋服で部屋がゴチャゴチャ。
 この狭い部屋の、いったい何処に洋服を溜め込んでいたのだろう。
 スーツやワンピースの類は吊るしてあるので、ほぼ把握しているのだが。
 引き出しの中に入っている単品物は買ったことさえ忘れていたような洋服もチラホラ。
 かつて、お気に入りだったのに忘れ去っていたキャミソールとスカートのセットアップとか、シルクのパジャマとかも発見。
 せめて、ダンボール5箱分くらいに絞らねば、と思っているのに、そんなものに気を取られてしまい、全然作業がはかどらない。

 コートはかさばるから、3着くらいにしようと思うのだけど、一枚着て帰るとしても4着。
 色的には白、黒、キャメル、あと一色、というトコか。
 でも、同じ色でもお気に入りのがあるしなあ。
 スーツは10着くらい、ワンピースは5着くらいに絞りたい。
 が、これも選べない。
 どれも可愛いと思うから買ったのだ、選べやしない。

 実家の部屋は余っている。
 いっその事、全部送ろうか、と思ったが。
 多分、嫌味の一つくらいは言われるだろう。
 それは、遠慮したい。

 どうしよう、としばらく途方にくれたあと、閃いた。
 早速、元カレに電話。
 ねえねえ、1畳分でいいから、部屋貸して?
 と、強引に頼み込み、洋服を吊るすハンガーと、衣装ケースを置かせてもらう事に。
 どうしても着たくなったら、その時は送ってもらえばいい。
 我ながら、いいアイディア。
 これで安心。
 
 明日、取りに来て?
 で、ドンキにハンガー買いに行こう。
 あ、そうそう、DVD返さなきゃいけなかったから、TSUTAYAにも寄ってね。
 と、そんな時だけテキパキと予定を決めて。
 きっと明日は焼肉の気分だと思うんだよね、と、ついでに夕飯もタカっておいた。
 
 ちょっと、気の毒になったので。
 わたし1畳分の家賃、払おうか?無職だけどね。お金ないけどね。
 と、一応言ってみたが。
 どうせ100年ローンとかだろ?
 ううん、玉の輿一括払い。
 なんていう、下らない展開。
 まあ、これで何とかなりそうではある。

 しかし、どれを送り、どれを預かってもらい、どれを残すのか。
 やっぱり、一向に決まらない。
 洋服の小山に向かって、ダイブしたい気分。

彼の刻印

2004年12月3日
 Mさんとは、彼のいない所で随分と仲良くなった。
 真っ直ぐな心根の優しい男だ。
 彼とは違い、傾いた事業を立て直し、かつてのような生活を取り戻したのも、大したものだと思う。

 そんなMさんは、自分の会社で働く事を勧めてくれる。
 給料はそんなに出せないけど、実家から通えばいい。
 それでも足りないなら俺が個人的に出してもいい。
 だから、一日も早く戻って来い、と。

 地に足をつけた生活。
 それをMさんはいつもわたしに推奨する。

 でも、わたしはMさんの女の落とし方を知っている。
 安心で安全な人のまま、何の見返りも要求せず、徹底的に尽して尽して、そばにいる人の位置を確保してから落としにかかる。
 落としにかかる、というよりは侵食という方が正確かもしれない。
 「俺は顔も悪いし足も短いし頭も悪い。だから心で勝負するしかないもんな。」
 その言葉のとおり、Mさんなりのやり方で常に勝負をかけているのだ。
 
 女を本当に幸せに出来るのは、あんな男だと。
 Mさんを評して彼が言っていた。
 それには、わたしも同意見だ。
 
 だけど、どういう形にしろMさんのそばにいるのを彼が見たら、嬉しいと思うだろうか、悲しいと思うだろうか、それとも何とも思わないだろうか。
 そのどれでも、それぞれに辛い。
 いや、キレイ事はよそう。
 彼と再会の可能性があるのなら。
 いつでも参戦可能だという選択子は確保しておきたい。
 その時の意志で参戦しないという選択はあっても。
 ハナから状況により規制されてしまえば、深く深く後悔するだろう、と想像するに容易い。
 
 触れはするけど、つるつると滑ってこの手に掴みきれないもの。
 だからこそ、いつまでも飽きる事なく掴もうとするのだ。

当たり外れ

2004年12月1日
 セフレが使用不可な生活は今ひとつ、彩りに欠ける。
 かと言って、こればかりは誰でも良いというわけではなく、それなりに相手は選びたい。
 選びたいけど、やはり、こればかりは寝てみるまで解からない。
 そして、無謀な賭けの勝率は、高くない。
 
 わたしだけが、外れを引いている可能性もなきにしもあらずだけど。
 好きとか嫌い、または情を除いて。
 世の女性がセックスのみで合格点を与える男性というのは全体の何割に及ぶだろうか。
 わたし的には、打率2割というトコロだ。

 独りよがりの的外れな事ばかりして一人悦に入っているのに限って、俺は上手いとかホザくのだから堪らない。
 どの口がそんな事を言うのか、と半ば呆れ。
 !!とか??が、頭をヒュンヒュン飛び回って、別の意味でトリップしそうになる。

 頼むから10分、最低でも5分は持ってよ、と大半の場合思う。
 それがダメなら、代用品を持参するくらいの気遣いが出来ませんかね?と。
 奥さんや彼女が気の毒になる。

 寝てみたいな、と思ってみても、大半がそんな風じゃ怖気づくし。
 当たりを引くまで頑張ろうと思うほどに、自分の身体への愛着が失せているわけでもない。
 外れてもいいや、と思う気前の良さを発揮するには、それなりに面倒くさいプロセスが必要になってきて。
 どうやら、最近は守りに入っているらしい。

 変に物を考える時間なんて、セックスライフにおいては、ない方がいいのかもしれない。
 当座は大人しくセフレの解禁される日を指折り数えるしかないらしい。
 

体重と体型

2004年11月30日
 こんこんと眠ってばかりいたので、久しぶりに肋骨が痛い。
 散々眠って、そろそろ元気になったかしらね、と。
 ためしにチョコフレーク(好物)を想像してみるが、まだ食べる気にはならず。
 フォアグラも油ギトギトの中華にも、食指が動かない。
 美味しいものと言えば、わたしには甘い物と油っこい物。
 酸っぱいのも好きだし、他にも好物は色々あるけど。
 総じてカロリーがうんと高いものを好む傾向にある。
 食事友達のオジサマは、最近痛風になり、プリン体の多い魚卵やエビを禁止された。
 そんな目には、絶対合いたくない。
 こんな風に食欲のないのさえ、悔しくてならないのに。

 この機会にダイエット、とポジティブに思いたいけど。
 見える部分は充分に細く、これ以上痩せると気持ち悪いし、見えない場所は食べないくらいじゃ落ちてはくれない。
 痩せる時は胸から落ちて、二度と元のサイズには戻らないし。
 太るときはお腹周りから太って、これも元には戻らない。
 繰り返せば、酷い事になるのは目に見えて明らか。
 体重だけ落とすのは簡単だけど、それじゃあ意味がないどろか、あきらかにマイナス。
 体重の増減は、体型の崩れを引き起こす。
 無邪気に体重の減りを嬉しく思えた頃は遠くなりにけり、だ。

歳のせい

2004年11月29日
 ものすごい吐き気で目覚め、起きてすぐに食べたものを全部戻した。
 少し寒気。
 風邪かな、と風邪薬を飲み、寝ている事にしたけど、飲んだ風邪薬も戻してしまい、そのうち脱水症状で干からびそうになり、あきらめて病院に行く事した。

 取り合えず、点滴と吐き気止め打ってもらって、2時間程眠ると、楽にはなった。
 
 元々、体力がないので、無理をすると調子が悪くなる、というのは解かっているけど、無理さえしなければ、わたしは比較的丈夫だ。
 毎日、退屈なくらいにゆっくり過ごしていて、無理なんか全くしていなくて、好きなだけ寝ているというのに、具合を悪くするというのは、どういう事なんだろう。
 
 そうは思いたくないけど。
 やっぱり、歳のせいなのだろうか。

二人の予定と言えば

2004年11月27日
 かつての飲み&合コン友達。
 本人もチャラッとしたモテ男だけど、友達の品揃えが豊富で、いつも合コンというと、一番先に思いつくのは、この人だった。
 彼にしても、わたしは美人の友人を沢山持っていたので、重宝していたようだ。
 そんな、お互いのメリットによって、何となくいつもつるんでいて、戯れにキスくらいはするけど、如何わしい雰囲気もないままに、わりと長く付き合っている。

 久しぶりの電話で。
 ますます美しさに磨きがかかってるって評判だよ。
 と、チャラ男そのものの会話。

 アナタこそ、モテてるらしいわね?
 聞いてるよ、○○ちゃん。
 つまんじゃった、でしょ?

 ゲ、何で知ってるの?
 との問いに。
 わたしの耳は地獄耳♪
 と、笑う。

 彼も彼の友人にも、わたしは一人も手を付けていないので、少し上から物が言えるのだ。
 
 散々女の子紹介してあげたんだから、わたしの結婚相手は頼むわよ。
 
 じゃあ、俺で良くない?
 年収もそこそこだし、顔も性格も◎、お勧め。

 アンタみたいなヤリチンは嫌なの。
 何で、○○ちゃんとか、その他諸々のお古と結婚しなきゃならないのよ。
 
 自分の歳を考えて言おうね。
 選べる立場じゃないんだよ、これは願ってもない有難い話だと思うよ。
 可哀相に。

 ・・・また可哀相って言われた。
 可哀相って言うな。
 腹立つから。
 ああ、悔しい。

 アナタは、ツベコベ言わないで、セッティングだけすればいいの。
 あとは、自分でやるから、ほっといてよ。
 
 ああ、解かった解かった。
 俺の総力を上げて、いい男を捜してやる。
 でも、その代わり、俺にも誰かあてがってね。

 OKOK。
 可愛い子なら、まかせてよ。

 じゃあ、帰ったら合コンでも開催しますか?

 だね。
 
 と、そんな感じで、はや何年。
 結局、合コンか。
 時間は流れても、相も変わらず、お互いに進歩ナシのようだ。
 
 

送別会

2004年11月26日
 今日は白いセーターにオレンジのスカートの、いささか若作りな格好で送別会に出向いた。
 送別会は、店のオーナが主催してくれた、わたしの送別会だ。
 仲良しのお客さまが数名と、かつて一緒に働いた女の子たちが数名で、隠れ家イタリアン。
 本当は、数ヶ月の間、東京を離れるだけなのだが、それは皆には内緒。
 しかし、こうして皆に和やかに一席を設けてもらって、見送ってもらえるのは、とても有難いし、この数年間の様々な思いも無駄ではなかったのかな、と思う。
 と、同時に、こんなに誰にでも良い顔ばかりしているようだから、ここで終わってしまうのだ、とも思う。
 憎まれてなんぼの世界だ。

 まあ、でも。
 皆の笑顔に囲まれて。
 最後まで、いい子だったと言ってもらえて。
 これで良かったんだ、と思おう。
 
 これから、どうするの?
 との問いに。
 カゼの向くまま、気の向くままよ。
 と笑って応える。

 実際、何にも考えてはいないけど。
 そんなに悪いようにはならないだろう。
 世間のカゼは、まだ暖かい。
 そう思える限り、わたしは大丈夫だ。
 上に部屋を取ってるんだけど?
 と、某ホテルのバーにて。
 そんな直球勝負に出られる事は、最近なかったので。
 うっ、と一瞬だけ言葉に詰まる。
 軽薄そうに見せて、結構、真剣だったりするのかな。
 いや、落とせたらラッキーくらいだろう。
 気にする事はない。

 いやねえ、と笑いながら。
 そんな口説き方は、失礼よ。
 何事も手順ってものがあるでしょう?
 
 手順って?
 と聞かれ。
 まずは、好きだの惚れたの煩いくらいに言うこと。
 それから、誠意を見せること。
 誠意の意味は、わかりますよね?
 そうじゃないと、口説く資格ナシ。
 
 少し顎を上げ、自信満々に言う。
 しおらしく可愛らしいのが良いタイプもいるし、真剣みを帯びた方が良い人もいる。
 それぞれに相手のプライドを損なわない態度というのは違うけど、この相手にはこれで良い。
 一番、わたしが楽に付き合えるタイプとも言える。
 何て言っても、これが本音でもあるのだから。
 要は、その気にさせろ、と言っているのだ。
 わたしは、けして身持ちの良い女ではない。
 なので、落ちるポイントはその時々に色々とある。
 大事に大事にしてくれたのなら、時にクラリと来たりもするし、金によろける事もある。
 食事をしている時に、物を食べる様がわたし好みに美しければ、この男と寝たいな、と思ったりもする。
 そんな事をイチイチ伝える程に親切ではないが。
 そこを、上手く突いてくれたらね。
 簡単に落ちるのにね。
 と、内心で思っていたりする。

 ククッと悪代官のように笑う相手も自分も、そして、こんな時間も、嫌いではない。

 でも、多分、もう知り合って何年もなるこの男と寝ることはないだろう。
 勝負をかけるタイミングが違うのよねえ、と。
 うわのそらで。
 御縁のある、ない、というのは。
 まさに、タイミングでもあるなあ、と思ってみたりして。
 
 でも、いつまでも仲良くしてね、と思うような人だから。
 このまま、わずらわしさなしに、楽しく付き合っていく事の方が、わたしには大事に思える。
 なんともまあ、色気のない話だ。

地元にて

2004年11月26日
 地元に帰り、弟の結婚式に出席した折。
 世間の目は、わたしを結婚出来ない可哀相な女と見るらしい、と知る。
 可哀相って・・・え?わたしの事?みたいな。
 実感まるでナシ。
 しかし、ウワサに聞く屈辱は充分に味わった。

 その程度の旦那なら、すぐに見つけてやらあね。
 と、内心毒づきつつ。
 見つけても、結婚は出来ないだろうなあと思う。
 完敗だな。
 
 でも、わたしの女としての賞味期限は、まだ充分に残っているはずで、寄ってくる男にも当分不自由はしないだろう。
 このままでも、存分に楽しい日々が待っている。
 いつか、皆の言うように、痛い目を見るのかもしれないけど、そんなの見ないかもしれないのだし、いずれにしてもわたし自身が請け負う事だ。
 親切めかした忠告なんて、まっぴら。
 わたしは、わたしのやりたいようにしか、やらないし、やれない。
 ある意味、貪欲だ。
 でも、どんなに落ちぶれたって、卑屈な女にだけは絶対にならない、と。
 それだけは決めている。

爆発、そして疲労

2004年11月24日
 母親と二人になると、わたしは必ず母を責めて泣かせる。
 通常、言っても仕方のない不満は言わない。
 労力の無駄、そう思っているというのに。
 母親に限ってだけは違うらしい。
 同じ事を何度も何度も言っては、追い詰めるのだ。
 自分でも、何故そんな事をしてしまうのか解からない。
 そして、それは母にだけしか見せない姿でもある。
 父や弟がいる時には、可愛い娘、優しい姉そのものの姿でいるくせに、母と2人きりになると、悪魔が取り付いたように豹変するのだ。

 わたしだって、言いたくはない。
 でも、止まらない。
 悪いとも思ってる、嫌いと思ってるわけじゃない、感謝もしてる。
 自分でも、どうしてだか解からない。
 どうしても母親を許せない。
 そして、そんな事を言って母親を憔悴させる自分の事も嫌になる。
 何故、こんな不毛な馬鹿らしい事をしてしまうのか。
 
 育ち方のせいとか、寂しかったから、愛情が足りなかったから、なんていう事は小指の先程も思っていない。
 人間に育てられるのだから、誰でも時には親に傷つけられる事もあり、自信を奪われる事もあるだろう。
 親も人間なんだから、それは仕方のない事だ。
 それをトラウマとか、アダルトチルドレンと言い出すとキリがなく。
 第一、わたしの子供時代は大半、暖かく幸せなものだったと記憶している。
 そして、自分の家族も好きだ。
 父や弟はもちろん、母だって大好きなのだ。
 この家に生まれてきて良かったなあ、と心底思っているし、もう一度生まれ変わっても、この両親の元に生まれてきたい。
 それなのに。

 泣く母を見て。
 ごめんね、と喉元まで出るが。
 やっぱり言えない。
 このわたしに、ここまで言わせる母親が悪い。
 どこかで、そう思っている。
 この底意地の悪い姿。
 さぞかし、醜い顔をしているだろう。
 
 自分でもウンザリ。
 母が可哀相だなあ、と思う。
 そんな風に追い詰めるのは、自分のクセして。
 一体、何がしたいと言うのか。
 
 

確信

2004年11月19日
 多分、その人とは長い付き合いをする事になるだろう。
 人柄も知らないのに、そんな予感を感じた人。

 ある契約を交わす人を探していた時に。
 紹介してくれた人が、その人の事を話している段階で、というか、こんな子がいるよ、と言っただけの段階で、そう感じるものがあった。
 
 そのピンとくる感じは、勘が何の役にも立たない時のみにしか発揮されないのだが、ごく稀にある。
 例えば、お客さまと話している時に、ふいに奥さんの名前が浮かんできたり、とか。
 コンビニの前で、ここに○○さんがいる、と確信したり。
 と、そんな類の一銭にもならない事ばかりで、何年に一度もないのだけど、時々、妙に勘が冴える時がある。
 
 わたしにも相手にも互いにメリットのある話なので、契約を交わしたいと言ってくれる人も多く、その中で何人かに会ったのだけど、わたしはやっぱり、その人に決めた。
 会って、すぐに、だ。
 即答はしていないが、今日明日中にも本人にそう伝えるだろう。
 この契約は100%の確率で上手く行く。
 
 そして、この人は契約に留まらず、わたしの人生に深く関ってくる。
 わたしの勘以外には何の根拠もないけど。
 それも100%に近い確率で思う。
 それが、どういう形でなのかまでは解からないけど。

 他人に対して、長い付き合いになると初対面の時点から確信したのは、13歳の時以来だ。
 その時も、共通の友人から、その子の名前を聞いただけで、ピンと来るものがあって、それから2年後の偶然だった初対面の機会に、○○さんじゃない?と名前を言い当てビックリされた事がある。
 
 根拠がないだけに、上手く言えないが、最初から決められている事ってあるんだろうなあ。
 それを運命とまでは言わないけど、会うべくして会う人というのは、存在するのだろう、と思う。
 購入してはみたけど、何処にも着ていけそうにない可愛い洋服たちを着てみたけど、もの足らない。
 髪を巻き、化粧を直して。
 サンダルも引っ張りだして、バック、アクセサリーと次々にとっかえひっかえ合わせて。
 これは、襟元が詰まっているから髪をアップにした方がスッキリしていいかも、と、美容院よろしく、逆毛なんて立ててゴージャスに毛先を散らしてみたり。
 これは胸元が空いているから、ゴージャスな胸の谷間が欲しいところね、とパット入りのブラの中に更にティッシュを詰め、それでも足りないので、必殺ガムテープ寄せにトライ。
 詐欺師のような、立派な谷間にウットリ。
 外を歩く時を想定してコートを羽織ってみたり、室内で肌寒い時を想定してストールを羽織ってみたり。
 本当は好きな大振りのアクセサリーも気前よく付けてみたり。
 これは清楚な感じだから、と、もう一度髪とメイクをやり直してみたり、と。
 夜中特有の変なテンションのせいか、楽しくて仕方ない。
 そして、何処かに着て行きたくて仕方ない。
 弟の結婚式で、わたしもお色直しさせてくれたらいいのに。
 なんて考えていたら朝だった。
 まあ、楽しかったからいい。
 胸のガムテープを剥がす時、泣きそうに痛かったのを除けば、だけど。。。
 

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