石鹸づくり

2004年10月21日
 使用目的のないココナッツオイルを購入してしまったので、何か使い道がないものだろうかと考えていると、石鹸作りのサイトが目にとまった。
 うわ、楽しそう。
 肌にも良さそう。
 と、早速作ってみようと思い立つ。
 苛性ソーダにゴム手袋、ガラスのボウルとオイルを温める用の鍋と温度計に泡立て機、正確な重さが量れる計り、それからEVのオリーブオイルとパームオイル、型を取るために飲みもしない牛乳も購入。
 アルソアの石鹸買った方か安くつきそうだなあ、と思ったけど、一度思い立ったら辞められないのがわたしだ。
 良い石鹸を作るには、正確な分量とタイミングが大事らしいので資料を3度くらい読み、もたもたしないように頭に叩き込んで、下準備でそこここに新聞紙を敷き詰め、ゴム手袋にマスクと眼鏡で完全防備してからスタート。
 苛性ソーダを精製水に反応させて、手早くオイルも温めて、どちらも45度くらいになったときに混ぜた合わせた。
 上手いことタイミングが取れたようだ。
 そのまま泡立機で混ぜること約20分。
 そこでレシピ通りにオプションの香り付け。
 最初はシンプルなのを作ってみましょう、とあったがそれじゃつまらない。
 旅行で購入したフランジパニのアロマオイルを大匙一杯分プラス。
 また混ぜること約10分。
 モッタリしてきたのでもう良いかなと型に流し込んで、毛布でくるんだ。
 今日の作業はこれでお仕舞い。
 一日寝かせてから、明日取り出してカットして、さらに風通しの良い場所で3ヶ月寝かせるんだそう。
 オイルと苛性ソーダが反応して、質の良い潤い成分を作り出すんだそうで、これで一つで顔も髪もカラダも食器も洗濯物も洗えるらしい。
 楽しみ。
 次はオプションでミントオイル入れてみようかな、潤うというホホバオイルもいいかな、プラセンタ原液とかビタミンC誘導体はどうだろう。
 はまりそうな予感。
 って、暇にあかせてわたしは何をやっているんだか・・・楽しいからいいんだけどさ。

お祝い

2004年10月20日
 吉報を受けた。
 わたしの部屋にはドライフラワーが飾ってある。
 仕事柄、今までに沢山の花束を貰ったが、ドライフラワーにしたのはそれが今のところ最初で最後だ。
 内心では、花より現金や金目のものが嬉しいと思うが、その花束は心底嬉しかったのだ。
 わたしは、余程その男が好きだったのだろう。
 昔々の話だが、わたしが20歳の頃、彼は37歳で、他部署の上司だった。
 わたしが学生の頃に一緒に仕事をしていたカメラマンが、その企業のあるスポーツ部門の専属カメラマンをしていたのが縁で、誘われてわたしはよく試合を見に行ったりするうちに、コーチだった彼と仲良くなった。
 彼は妻子持ちで、そして固い社風の企業で同期ではトップをきって出世街道を登っていた頃だったので、多分に慎重で、わたしは随分ともどかしい思いをしたものだ。
 時々、内緒でデートもどきの食事をしたが、結局在籍中は食事止まりで、関係を持ったのは会社を辞めてしばらくした頃。
 偶然に街で再会して、相変わらずに素敵なのが嬉しくてわたしは駆け寄った。
 キレイになったねと彼は言い、そうしてその夜わたしは彼と寝た。
 今では全部茶色くなっているけど、黄色い花とピンクの花と白薔薇の、少し子供っぽい可愛らしい花束をくれたのは、その次に会った時だった。
 年齢からして、当時好きだった男と同時進行なのだが、二股をかけたとかそういう思いはこれっぽっちもなく、都合の良い話だが、全く別の部分で好きだったような気がする。
 彼は要領の良さと抜け目のなさ、そして優しさを持っている人だった。
 良い人でありたいと願いつつも、それだけでは立場上やっていけないという苦悩。
 苦悩しつつも、残忍な事をやってのける冷酷さ。
 恐らく内心では、後味が悪かったりしたのだろうが、そんな事を彼はあえて言う人ではなかったので、本当のところは解からない。
 ただ何となく普段よりお酒が進んだり、饒舌に昔話をしてみたりする時の彼を見ると、その肩にそっと手をおいて背中をさすってあげたいような衝動がしたものだった。
 東京に来てからも出張の度に会っていたので、わりと長い間彼とは続いた事になる。
 自らも店に来てくれたし、お客サマも随分紹介してくれて随分と売上協力してもらったものだ。
 最後は、上京して一年目の秋だったと思う。
 最後も普段と変わらなかった。
 また来月は会えると思っていた。
 なのに、ある日仲の良かった先輩からの電話で「アンタと仲の良かったIさん、○○に出向したよ。」と、その時に彼の左遷を知った。
 彼の携帯は会社のものだったし、メールアドレスも新しい出先のものに変わってしまうだろう。
 連絡しようと何度も思ったけど、でも出来なかった。
 何も知らないフリをして連絡をしようかと思ったけど、彼の口から聞いたところで、どんな言葉を返したら良いのかも解からなかった。
 わたしだったら。
 わたしだったら、何の言葉も要らない。
 ただほおって置いて欲しいと思うだろう。
 そう思って、連絡するのは辞めた。
 そのまま3年もたってしまった。
 多分、それは彼に関しては間違ってはいなくて、きっと連絡はしない方が良かったのだと最近はそう思っていた。
 そんな彼の本社かえり咲きを今日、先輩からの電話で知った。
 しかも前より昇格して。
 どんなウルトラCを使ったのかは知らないが、あの抜け目のなさと要領の良さがあれば、それも可能か。
 彼に日陰は似合わない。
 おめでとう、と心から思う。
 そして、色あせたドライフラワー。
 これはもう捨てても良いだろう。
 わたしは、今もこうしてあの時の花束の色をちゃんと覚えているのだから。

王様の国

2004年10月19日
 ある方から働かないのに社会保険だけを作ってくれるとの提案。
 世の中には、まだまだわたしの知らないカラクリが沢山あるらしい。
 疑っては悪いが、後が煩わしそうなので丁重にお断りした。
 しかし、この不況と呼ばれる中で何故こんなに美味しい話や仕事の話が溢れているのか。
 昼・夜問わず、働かないかという話は後を絶たない。
 素晴らしい能力があるのなら当然だろうが、わたしに出来るのは愛想を振りまく事と品良く見せるのが少し上手な事くらいしかない。
 大体が秘書という面目でお爺さんのお話相手とかだったりするので、それで良いのだろうけど。
 果たして表立っては募集出来ない、わたしのような女へのニーズは高いのだろうか。
 しかしながら、個人の懐は潤っていても会社そのものはそんなに潤っているとは思えないのに、何処にそんなに余裕があるのだろう、社員に反感を買うに決まっている。
 でも、ワンマン社長の企業というのはそんなものなんだろう。
 お伽話の悪い王様のようだ。
 社員は搾取される小作人で、きっといつも王様の悪口ばかり言っているはずだ。
 わたしもお勤めしていたから、よくわかる。
 悪い王様たちには愛すべき面もあってわたしは嫌いではないが、ポッとわいて出て王様のそばに侍り王様に優しくされているのを見れば、搾取される側は面白くはないだろう。
 きっと陰口を叩かれ、どうかしたらあからさまに意地悪されるかもしれない。
 そして、わたしは王様に告げ口も出来ず、ストレスばかりを溜めるのだ。
 考えただけで嫌だ。
 わたしは、きっとどの誘いにも乗らないだろう。
 そんな労働もどきをするくらいなら、愛人として個人的に勤めを果たし報酬をもらう方が余程割りが良い。
 とは言え、そういう事を生活の糧にするのは、その事自体がストレスになるのも身に沁みているし、かと言ってまともにやってもわたしの年収などたかが知れている。
 結婚するのが手っ取り早いが、わたしのような動機であれば愛人よりも世間体が良いのと保障が付いているという事だけで、やる事は愛人となんら変わりがないものになってしまうだろう。
 切羽詰まったら、わたしはやはり王様の国に行きたくなるのだろうか。

帰国

2004年10月17日
 日焼けしやすい肌質の為、日に日に黒くなる肌に耐えられず、予定より随分早く帰ってきてしまった。
 アネッサを忘れたのが痛かったな。
 一応、空港免税店でカネボウの日焼け止めを買ったのだが効果なし。
 でも、毎日エステに行き、美白フェイシャルやホワイトニングボディを散々やって、しかもホテルに帰ったら、顔用の化粧水やら美容液やら塗りたくっていたというのに、このザマだ。
 元に戻るまで、いったいどれくらいの時間を要するのだろうか・・・気が遠くなりそう。
 ビタミンCをイオン化させて誘導する機械を置いてある、バカ高いエステに一時も早くいかないと、年齢が年齢だから後が怖い。
 ハチミツ色にテラテラと光る肌もマダムのようでいいなあ、と思わないでもないが、奇抜なファッションをするわけでもなくゴージャスなジュエリーも持っていないわたしが日焼けしても貧乏臭くて目も当てられない。
 日焼けしてサマになるのは美人と金持ちだけだ。
 と、いうわけで帰国。
 
 旅行そのものは楽しかった。
 トロピカルフルーツのジュースが美味しかったし、ご飯も現地の料理の他、フレンチ・中華・イタリアンと何でも揃っていて不自由しなかった。
 人々は一様に親切で人懐っこくて、特に良くしてくれたホテルのスタッフやエステの女の子にはチップを弾む事が出来た。
 アメリカに行った時のチップは義務感で煩わしいだけのものだったが、今回は初めて感謝の気持ちをそういう形で表せるのはとても良い習慣だと思った。
 もの売りやジゴロがとても煩いのが玉に瑕だったけど、わたしにしても金はあるところから無いところに流れて行ってほしいものだと思っているので、彼らの気持ちはわかる気がする。
 自分の月給分くらいを一晩で使える人。
 きっと、わたしがお客サマを見るような気持ちで彼らは日本人を見ているのだから、買い物の端数がどうのとかジゴロの営業が煩いなどと言うのなら遊びに来てはいけないという事になる。

 途中、誰かに絵葉書を書いてみたいような気分になったが、とくに送るべき相手が思い当たらず残念。
 
 ホテルに置いてあった宮本輝の「愉楽の園」をプールサイドで読みながら、良いセレクトだと悦に浸る。
 高校生の頃に読んだ時は特に興味を引かれる本ではなかったのだが、年月のせいか場所のせいか。
 
 エステと食事、日が暮れてからプール。
 強引に何日かは観光にも連れて行かれたけど、大半はそんな感じで何もせず、大満足。
 街全体のダラダラ感がとても気に入ったので、きっとまた行くだろうと思う。
 すぐ行くような気がする。
 今度は日焼け対策万全で。

旅行の楽しみ方

2004年10月3日
 明日から久しぶりの海外。
 ツレはガイドブックを買い、英会話のおさらいをしてと慌しいようだが、わたしはまだ荷物の用意もしていない。
 パスポートとチケット、それから財布さえ忘れなきゃどうにかなると思うわたしは大雑把なO型だ。
 エステ三昧したかったのでエステの情報だけは調べたものの、見ただけで満足してしまったので、おそらく現地では行き当たりばったりになるだろう。
 今回の旅の一番の目的は、南国のダラダラした雰囲気の中、何もしないで快適にダラダラすることだから、それで良いんだと思っている。
 なのに、ツレは夜は寒いから羽織るものがいるだの、ホテルはこうでダイビングはああで、一日目はこうして二日目はこう、タクシーに乗る時はどうだとか、とにかく準備と下調べに余念がない。
 旅行は計画を立てている時が一番楽しいという人もいるので、それもまた楽しいんだと思う。
 その楽しさというのはわたしには、残念ながらさっぱり理解できないのだが。
 そんなツレは几帳面なA型。

確執

2004年10月2日
 実は弟が結婚する彼女と口をきいたことがない。
 6年も付き合っているので、もちろん何度も会った事はある。
 弟が今までに付き合った彼女、もしくはセカンドの子だったり浮気相手だったりセフレだったりも含め、会ったことのある女の子とは普通に仲良くしていたのに。
 残念ながら結婚する彼女とは口をきいた事がないどころか嫌い合っていると言っても良いだろう。

 もう随分昔の事なので、わたしは覚えてはいないのだが。
 わたしはある日、弟がつけていたブレスレットが可愛いと思ったらしく、それちょうだいと何の気なしに貰ったそうだ。
 でも、それは彼女も欲しがっていたブレスレットらしく、なんでわたしにくれなくてお姉ちゃんにあげるのっと、彼女は泣いて怒り、アンタ、シスコンじゃないの?アンタもお姉ちゃんもおかしい、気持ち悪いと、と彼女は弟を吊るし上げたそうな。

 しばらくして弟から、そう聞かされたのは鮮明に覚えている。
 「なにそれ。シスコンだの気持ち悪いだの言う前にさ、他人の家族の悪口を本人に言うなんて、アンタの彼女は常識がなさすぎるんじゃないの?」
 ムッとしたわたしは、思ったままそう弟に言った。

 彼女の言葉をそのまま伝えた弟が今思えばバカだ。結婚するなんてその時は思ってなかっただろうから、ただの腹立ちまぎれだったんだろうけど。

 更に、彼女とケンカしていた弟は、わたしのその言葉をまたそのまま彼女に伝えてしまった。
 それを受け彼女が、アンタのお姉ちゃん嫌いと言っていると弟よりまた聞いて。
 そんな子さっさと別れなさいよ、とわたしは言って、それをまた弟が彼女に伝えて、の繰り返し。
 そんなわけでもうすぐ義妹になる女の子とは口を聞いた事がないのだ。
 

これも勉強

2004年10月1日
 今日は某パーティにお呼ばれ。
 待ち合わせは20時に西麻布。
 今日着ようと思っていた服の保管の仕方が悪かったのかシワになっている事に気が付いたのが15時。
 どうしよう、どうしても今日はコレじゃなきゃダメなのに。
 そう思ってクリーニング店に問い合わせてみたけど当日仕上げも15時からじゃ無理だと断られまくり、それでもどうしても諦めがつかずに問い合わせを続けると、やっと今からやってくれると言う店を見つけた。
 それも食い下がって頼み込んでやっと、だ。
 そのクリーニング店は中目黒、その時点で時間は16時。
 車よりも電車の方が早いとふんで、洋服を紙袋に詰め、すっぴんのまま部屋を飛び出して急いで電車に乗り、大嫌いなはずの六本木乗り換えもいとわず約30分で到着。
 よろしくお願いします、と頭を下げ、無理を言って申し訳ないですと手土産も差し出して。
 そのかいあってか、18時にはキレイに仕上げてくれたのでわたしは19時前に家に戻り、急いで用意してなんとか20時10分に着く事が出来た。
 そうまでして着たかったのは臙脂色のラガーフェルドのカッチリした形のコートドレス。
 パパが今日着るというスーツに一番合うと思ったし、派手にして浮きあがっても困るし地味すぎても貧乏くさいという点から、この服しか今日は着るものがなかったので仕方なかったのだが。
 にしても洋服一枚にこんなに翻弄されたの初めて。
 当日クリーニングに関しては、東京って全然便利ではない事がよく解かった。

電話まみれ

2004年9月30日
 妙な電話が鳴り響く辟易な一日。

 其の一はセフレくん。
 奥さんが元カレと連絡取り合っている事が発覚したらしい。
 連絡するくらい、いいじゃん。
 最悪会ってたとしても妊娠してるんだから、セックスはしてないよ、出来ないでしょ。
 気持ちが入ってるかもしれないのが嫌だって?
 かもしれないじゃなくて、気持ちは入ってると思うよ、きっと。
 女が元カレに暇つぶしで連絡を取るわけないもん。
 それくらい解かってるんでしょ。
 悔しかったら他の男に興味がいかないくらいのイイ男になるしかないね。
 アナタの奥さんは彼女の時から奔放だったからねえ。
 恋愛してないと生きていけないような感じだったし。
 聞いてる分には面白いからわたしは好きよ、アナタの奥さん。
 ミス波乱万丈、あ、今はミセスよね、失礼。
 ずっとファンなの。
 友達にはなれそうにないけど。
 でもアナタさ、奥さんを責める前に自分の胸に手を当てて、よく考えてみて。
 罪なき者のみこの女に石を投げろって言うでしょ。
 それに従うとアナタに石を投げる資格はないと思われます。
 
 其の弐、店のオーナー
 これはグチじゃないのでまだマシだが、ズルイ。
 急に年寄りみたいな口調で寂しげに弱々しい振りをして引きとめようとするのはやめて下さい。
 何度辞めたはずだと言えば解かってもらえるんですか?
 本当に切羽詰まっているなら、そりゃ考える事もあるかもしれないけど、人を育てるのが面倒なだけでしょう。
 気弱な振りをしたってダメですよ。
 感謝もしているし御恩も感じていますが。
 その手には乗りません。
 逆切れしてみせても、ダメなものはダメなんです。
 美味しいもので釣ろうとしても・・・ああ釣られそうかも。
 なあんて。
 ダメと言ったらダメなんです。

 その参、弟
 お金貸して。
 貸して?
 返してもらった事ないんですけど。
 25歳を過ぎて給料を全て使い果たす我が弟。
 生まれてから一度も貯金をした事のない我が弟。
 弟でなければ、フザケルナと言う所だが。
 しかし相手は可愛い可愛い我が弟。
 快く振り込む。
 しかし、姉が無職だって知った上でのオネダリとはどういう事でしょうか。
 お姉さんは金の成る木ではありませんよ。

伝染るから辞めて

2004年9月29日
 彼氏と上手くいかないとウツになる友人がいる。
 気持ちは解からないでもないが、それに付き合わされるのはゴメンだと何度も明言したはずなのに。
 ストーカーのようなしつこい落ち込みメール。
 しかも一通一通が長い。
 今度こそダメって、それ何十回目よアンタ。
 さすがのわたしもどうしていいかわからないですって?
 何だそれ、さすがの使い方間違えてますよ。
 別れようかなって、かな、じゃなくて別れろよ。
 そんだけグズグズグズグズ言うような人と一緒にいる方がおかしい。
 嫌なら辞めれ、好きなら文句言うな。
 聞かされる方が胸クソ悪い。
 
 落ち込んだり不安になったりというのは、病気じゃない。
 彼の機嫌が良くなれば一気に気分が晴れる種類のものは一般的に欝病とは言わないのではないだろうか。
 それは単なるワガママかヒステリーの一種ではないのか。
 しかも、彼女いわくその鬱病は他人に不愉快な思いをさせる免罪符になると思っているらしい。
 ごめんね、ウツだから許してね、だそう。
 本当の鬱病で苦んでいる人に失礼だ。

 他人に澱のようなものを垂れ流して楽になるかもと思うというのはどういう了見なんだろうか。
 いくら仲が良くても親しき仲にも礼儀あり、だ。
 わたしに失礼だとは思わないのだろうか。
 第一、そんな事を言い散らかして恥ずかしいと思わない彼女が不思議でならない。
 美意識の問題か。

お父さん

2004年9月29日
 お客サマに誘われ竹芝インターコンチ。
 その方はカタギだが、とてもそうは見えない恐ろしげな容貌からは想像できないくらいに情深く優しい。
 そして新人の頃からなので、色々な事情も様々な経緯も知りつつ、いつもキメ細やかに気にかけて下さっていた。
 去年の夏に付き合っていた人とも同じ系列のわたしにとっては第一期のお客サマ。
 気兼ねする勢力もあり頻繁には会い難いのに、というか関ればご自分の立場も悪くなるというのに、それを押してお付き合いを続けてくれた事はわたしにはとても嬉しい事だ。

 久しぶりだったので近況報告などしながら食事。
 その後、仕事が終わったその方のお嬢さんも合流して、3人で飲む事に。
 初対面だったけど、噂はかねがね聞いていたし、歳が近いこともあり、お酒が入っていた事もあり初対面とは思えない程盛り上がって、お客サマがお父さんを仲間はずれにするんじゃないよ、と言うくらいに楽しくお喋り。
 この親にしてこの子ありだなあ、としみじみ思う人柄の良さ。
 そしてうらやましいくらいの仲の良さ。
 ふと、自分の父が頭をよぎり。
 そして、やっぱり家に帰ろうかなという気分になった。

秘密

2004年9月27日
 ☆☆☆☆☆ヴァーゲン鬼畜様☆☆☆☆☆

初めてのちゅう

2004年9月26日
 初めてキスした時はドキドキしたものよねえ、との友人の問いに。
 うん、そうねえ、と言いかけたものの。
 ん?あれ?
 思い出せない事に気が付く。
 相手は予想出来るのだが。
 しかし。
 いつどんな状況で、なんてまったく全然思い出せない。
 なので、正直に自己申告すると。
 あんたってサイテイと罵られた。
 幼いなりに好きだったので、それなりにドキドキしたり嬉しかったりしたはずなんだけどなあ。
 いくら記憶を辿っても、すっぽり抜けてるように思い出せない。
 当然のように覚えているはずだとばかり思っていたのに、少しショック。。。
 元カレが先日、実家から届いた栗をいっぱい持ってきてくれた。
 御礼にモンブランを作ってあげようと思いつく。
 お菓子を作るのも好きだったりするのだが、マロンペーストは時間がかかる。
 まず、栗の皮むきが大変、それからアク抜きが大変。
 でも、友人の分まで持ってきてくれた優しさが嬉しくて、なんだか喜ばせてあげたい気分で、コツコツと地味な作業を続けた。
 こういうの、好きでもない男にやってどうするんだ、と思わないでもなかったけど。
 そうしているうちに、自然とカレがすごく優しかった事を今更のように思い出して、わたしがすごく意地悪だった事を思い出して反省。
 スポンジを焼き上げて型でくりぬき、生クリームをホイップして敷き詰め、ラム酒を足したマロンペーストを飾って完成。
 本当はグラッセを飾りたいところだが、余力が残っていないので省略。
 
 そして、彼を招いてお披露目。
 今日は優しくしてあげようと思っていたのに。
 食べている様子を見て、そんな気持ちは吹き飛んだ。
 そうそう、わたしはこの人のものを食べる様子が嫌いだったんだよなあ。
 ああ、食器に顔を近づけるんじゃないってば。
 そんな、せかせかしないでよ。
 やっぱダメ。
 この人はダメ。
 生理的にわたしをイライラさせる。
 最近、食事を一緒にしてもイライラしなかったのは、何の気持ちもなかったからで。
 わたしがわざわざ手間隙かけて作ったものを食べるのは、こんな男であってはいけない。
 余計な事をしたな、とちょっと後悔。
 女心は秋の空。
 

その女性の日記

2004年9月25日
 ある女性の日記を読んで泣いた。
 次の日、もう一度最初から、その長い日記を読んでみた。
 今までに、色々な人の書く色々な日記を読んで、楽しい日記、興味引かれる日記、ほのぼの出来る日記と気に入って読ませてもらっているものが結構あるけど、そんな事をしたのは初めて。
 そして、また泣いた。
 
 上手く言えないが。
 どうしてわたしがこんな人間なのか。
 それがなんでなのか、よく解かった気がした。
 無性に悲しい。
 うすうす気付いていたけど、気付きたくなかった事がわたしにはあった。
 その女性の日記は、パンドラの箱だったのかもしれない。

パスポート紛失!?

2004年9月23日
 旅行の手配の為、パスポートをコピーしようと思ったら。
 所定の場所にナイ事に気が付く。
 ウチの中のありとあらゆるものには、それぞれに所定の場所というものが必ずある。
 パスポートは、証券や保証書、通帳や年金手帳など、大事なものを入れておく引き出しがあって、絶対にそこにしか入れないはずなのに、と、青ざめて。
 探偵よろしく、ありそうな場所を推理してみる。
 最後に海外に行ったのは去年の秋のサンフランシスコ。
 その時に持っていった旅行バックが、まず怪しい。
 もしかしたら、うっかり入れっぱなし?
 確か年末に実家に帰った時にも使ったはずだが、念のため見てみる。
 ナイ。
 その時に持っていた持ち歩き用バックはもう思い出せなかったので、アルバムを引っ張り出して確認。
 どうやらグッチのジャッキーらしい。
 確認してみるがナイ。
 念のため、バックを全部確認。
 やっぱりナイ。
 どうしよう。
 もう思い当たる場所はない。
 青ざめて、手当たり次第に家電の説明書が入っている引き出しや、勉強の教材を入れている引き出し、本棚もラックも探って。
 セーターの隙間とか、キッチンの調味料入れの中とか、洗剤とかのストック置き場も、ウチの中のありとあらゆる所を探った。
 でも、やっぱりナイ。

 泣きそうになって、再発行の方法を調べてみると。
 2〜3週間もかかるとの事。
 そんなんじゃ、もう間に合わない。
 キャンセル料を調べてみると、3日前までは30%とのこと。
 それくらいだったら、と、ちょっとホッとして。
 気を取り直して。
 もう一度、最初から探して見る事に。
 
 そうしたら、所定の場所にちゃんとあった。
 拍子抜けする程、あっさりあったので。
 ホッとするより、自分のアホさに呆れた。
 この何時間かは、なんだったんだろう。
 そして、大惨事の後のような部屋を見ると。
 ただただ、溜め息をつくしかなかった。
 業者を呼んで片付けてもらいたい気分。

読めない人

2004年9月23日
 夕方に50代半ばの方と、某ヒルズで待ち合わせ。
 充分に男の色気を振りまく、可愛げある紳士。

 ネックラインにパールとラインストーンがチラっと付いたアンサンブルを着るつもりだったのだが。
 昨夜寝ている時に引っかいたのか、鎖骨下あたりの小傷がどうしても気になって却下。
 キラキラしたのが着たい気分だったので、先日購入したツィードスーツで行く事に。
 
 夜景の見える51階で食事。
 今日は、彼いわくデイトらしいので個室を取ってくれていた。
 ここの中華は、あっさりと上品に美味しい。
 本当は、下品なくらい騒がしい中で食べる油ギトギトのが好きだったりするが。
 たまにはこういうのも悪くないなあ、と思う。

 この人は、好き勝手に何でも言いたい放題言っているように見せて、他人の本当に痛い部分は突かない気配りの行き届いた人。
 言いたい放題で楽しいが物腰は柔らか、見栄えもして、しかも金もある。
 女性関係は知らないが、そりゃモテるだろうなあ。
 全然、真剣さなんて感じられない軽快なネタのような口説きに、ケラケラと笑わされて、そんな事を思ったりする。
 居心地は悪くない。
 お客サマの中でも、上位で好ましいし。

 だけど、わたしは通常、男女問わず相手によって強調する部分と引っ込める部分をさじ加減するのだが、この人には、そのバランスが取れない。
 かといって、素のままで安心かと言えばそうでもなくて。
 人それぞれのクセのようなものが、あまり感じられないのは、おそらく自制心が並外れて強いという事で、立派だとは思うが、それはそれで気が抜けない。
 でも、そんな緊張感も大事なので。
 今後も長いお付き合いをお願いしたい人。
 

ひとりごと

2004年9月22日
 全部、水に流してしまえたらいいのに。
 そうは思っても、どうしても消えないわだかまり。
 何らかの気持ちは、確かに残ってはいるけど。
 それで好きだと言えるのかと胸に手を当てれば。
 思い切り揺れるけど。
 それでも、答えは確実にNO。
 たとえ、ここで動き出したとしても。
 そんな自分を。
 優しげな言葉に踊らされて。
 としか、もう思えないだろう。

 きっと、すぐに頭は冷えるはずだから。
 出来るのは、ただ時間が過ぎるのを待つことのみ。
 彼に揺さぶられるのは何度目か数えられないくらいで、我ながら情けないが。
 でも、繰り返すごとに確実に揺れは小さくなっているのは感じる。
 こんな事に慣れたくはないけど、やっぱり慣れて耐性がついたのかな。

 それならば。
 いつかは笑ってやり過ごす事が出来るようになりたいものだ。
 

銭湯の一日

2004年9月18日
 都内東側の健康ランドに一人出向く。
 2年ほど前は、週に1度は通っていたお馴染みの場所。
 サウナ→水風呂を貧血寸前まで繰り返し。
 当時はなかった台湾マッサージなるものが出来ていたので、やってみる事に。
 担当は若い中国の女の子。
 オイルを使うので、トロトロ眠くなるようなものを期待していたのに・・・拷問かというくらい痛かった。
 痛くない?と聞かれるので、痛い、と言うと、その瞬間は弱めてくれるのだが、しばらくすると殺人的怪力に戻ってしまう。
 あんまり言っても気の毒なので、我慢はしたが、涙が少し出た。
 1時間30分でグッタリ。
 もう2度とやらない。
 グッタリと疲れたので、リラクゼーションルームで休憩して、それからオバチャンに混じってお芝居を見ながら、サウナで発汗した分くらいのビールを飲みながら、食事。
 そうして、もう一度お風呂に浸かってから、ぐったり疲れていたけど、頑張って電車で帰宅。
 うん、エライ。
 

Midnight Dejavu

2004年9月17日
昨日の夢 オレンジ色の翳り
昨日の夢 沈黙の気配示す
アルコールの川をゆっくり渡る
長ぐつのリズム 心で酔いましょう

鉛の指から流れるメロディー
激しく染める光の渦
あかりの色が奏でるブルース
やさしく泣いてる吐息に 甘えさせて

目に浮かぶ 裏通りの風景画
ひしめきあうしゃがれた声の洪水
モノクロームの中に封じ込めた姿を
遠い約束 リズムでかわしましょう

吐きだす言葉に 熱いメロディー
切なくよみがえる デジャブの香り
心を溶かす 色彩のブルース
甘くささやいた吐息が 眠るまで

未練

2004年9月16日
 見たくないのは。
 わたしじゃない女と結婚して。
 いずれ、父親になる、あの男の姿。

 そんなものを見たくはない。

 何年か前に、彼が結婚すると言ったときは泣いた。
 そう言う電話口で、ボロボロ泣いた。
 ダメよ、わたしより先に結婚したらダメ、と。
 その時にも、もはや彼では満たされないだろう事は解かっていたけど。
 他に好きな男もいたけど。
 それでも嫌で、わがままとは知りつつも。
 結婚なんてしないで、と。
 わたしは泣いた。
 いっぱい泣いた。
 その涙に関係があるのかどうかは知らないけど。
 彼は、いまだに独身。
 でも、もうすぐ結婚すると言う。
 嫌よ、と泣いてどうにかなるのなら。
 泣いてみたいような気はする。
 けど、それも、もう出来ない。
 彼には、幸せになって欲しいと思う。
 今は理性で、そう思う。
 もう、泣いたりは出来ない。

 それでも。
 頭では解かっていても。
 古い記憶を引っ張りだして。
 幸せにするって言ったじゃない?
 好きだって言ったじゃない?
 あなたはわたしの事を一番に考えてくれなきゃダメなのに。
 と。
 言葉にするには、あまりにも拙い気持ちが。
 わたしの何処かで騒ぎ出す。
 
 その女は。
 かつてのわたしより、あなたを大事にしてくれるんだろうか。
 あの頃のわたしより、あなたを好きでいてくれるんだろうか。
 あなたの事を幸せにしてくれるんだろうか。
 
 そんな事、知りたくない。
 心配もしたくない。

 きっと、彼は幸せになる。
 きっと、いつも幸せ。
 この先も、ずっと幸せでいてくれるはず。
 散々、女を見てきた彼が選んだ女に、間違いはないはず。

 でも、それを見届けたいとは、やっぱり思えなくて。
 わたしの目の届かないところで。
 幸せになって欲しいと。
 そんな都合の良い事ばかり、思ったりする。
 彼には見せられないけど。
 やっぱり。
 やっぱり泣けてきたりする。
 まだまだ甘っちょろいわたしだったりする。

< 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22

 

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索