危険なタイプ
2004年6月28日 先日、合コンで出会った人。
好みのスッキリフェイスで外資系投資銀行勤務、42歳。
その合コンでは、群を抜いて歳上だったけど。
群を抜いて魅力的だった。
そして今日、食事に誘われて出向く新宿。
紀伊国屋で待ち合わせ。
わたしが本が好きと言ったのを考慮してくれたんだと思う。
そういうの、ポイント高い。
予約を入れてくれた中華で、軽く一杯飲んだあと。
「言わなきゃいけない事があるんだ。」
と言うので。
「当てて見ましょうか?
実は結婚してる、でしょ。」
と、笑った。
「やっぱり分った?」
と言うので。
「そんな切り出し方をなさったら、誰にでも分りますって。
でも、この間お会いした時から、思ってました。
こんないい男が40歳まで独身で残ってるわけないって。
もしかしたら、バツイチかなあ、とも思いましたけど。
やっぱりねって感じです。」
「じゃあ、今日はそれでも良いと思って来たの?」
と言うので。
「食事ですもの。良いに決まってるわ。」
それに、そう聞いて気楽になった。
寂しい男の人のガツガツした感じとか、執着とか。
そんなものを受け止めなくて良いんだもん。
気楽に付き合っていけそうな。
居心地の良さそうな場所を作ってくれそうな人。
「ねえ、俺と付き合う気はない?」
まあ、本日の目的はそうなんだろうね。
「今、この時点ではないですね。」
と、あっさり答える。
確かに、魅力的だが。
既婚者と付き合う気楽さというメリットより、デメリットの方が大きい。
わたしの身体は一つしかない。
やみくもに数を増やすわけには、いかない。
「OLって、お給料どれくらいなの?」
「どうして、そんな事を聞くんです?」
と、何も分らないふりで聞き返した。
「見たところ、実家が金持ちか、パトロンか、だろうなあ、と思って。」
直球すぎる会話に、しばし面食らう。
当たってるけど。
でも。
実家はサラリーマンの堅実な家庭だし(これは本当)
パトロンもいないです(これは嘘)
わたし、普通に生きてるつもりですけど(努力の途中ではあるが)
「俺、結婚してるじゃない?
で、キミとも付き合いたいとなると。
まずは、どれだけキミにしてあげられるか、なんだよね。」
良く解かってるじゃない。
ふうん、と黙って聞いていると。
月々これくらい、とかそんな提示があった。
悪くない。
今後、時間をかけて吟味させてもらおう。
それをわたしも正直に言葉にした。
単刀直入な会話の後は、普通に楽しく食事をして。
誘われるでもなく。
「また、食事しようね。」
と、サラッと帰してくれた。
久々に心がときめくような男性。
でも、そういう人は往々にして危険だから。
手に負える人物かどうか。
ゆっくり観察するとしよう。
好みのスッキリフェイスで外資系投資銀行勤務、42歳。
その合コンでは、群を抜いて歳上だったけど。
群を抜いて魅力的だった。
そして今日、食事に誘われて出向く新宿。
紀伊国屋で待ち合わせ。
わたしが本が好きと言ったのを考慮してくれたんだと思う。
そういうの、ポイント高い。
予約を入れてくれた中華で、軽く一杯飲んだあと。
「言わなきゃいけない事があるんだ。」
と言うので。
「当てて見ましょうか?
実は結婚してる、でしょ。」
と、笑った。
「やっぱり分った?」
と言うので。
「そんな切り出し方をなさったら、誰にでも分りますって。
でも、この間お会いした時から、思ってました。
こんないい男が40歳まで独身で残ってるわけないって。
もしかしたら、バツイチかなあ、とも思いましたけど。
やっぱりねって感じです。」
「じゃあ、今日はそれでも良いと思って来たの?」
と言うので。
「食事ですもの。良いに決まってるわ。」
それに、そう聞いて気楽になった。
寂しい男の人のガツガツした感じとか、執着とか。
そんなものを受け止めなくて良いんだもん。
気楽に付き合っていけそうな。
居心地の良さそうな場所を作ってくれそうな人。
「ねえ、俺と付き合う気はない?」
まあ、本日の目的はそうなんだろうね。
「今、この時点ではないですね。」
と、あっさり答える。
確かに、魅力的だが。
既婚者と付き合う気楽さというメリットより、デメリットの方が大きい。
わたしの身体は一つしかない。
やみくもに数を増やすわけには、いかない。
「OLって、お給料どれくらいなの?」
「どうして、そんな事を聞くんです?」
と、何も分らないふりで聞き返した。
「見たところ、実家が金持ちか、パトロンか、だろうなあ、と思って。」
直球すぎる会話に、しばし面食らう。
当たってるけど。
でも。
実家はサラリーマンの堅実な家庭だし(これは本当)
パトロンもいないです(これは嘘)
わたし、普通に生きてるつもりですけど(努力の途中ではあるが)
「俺、結婚してるじゃない?
で、キミとも付き合いたいとなると。
まずは、どれだけキミにしてあげられるか、なんだよね。」
良く解かってるじゃない。
ふうん、と黙って聞いていると。
月々これくらい、とかそんな提示があった。
悪くない。
今後、時間をかけて吟味させてもらおう。
それをわたしも正直に言葉にした。
単刀直入な会話の後は、普通に楽しく食事をして。
誘われるでもなく。
「また、食事しようね。」
と、サラッと帰してくれた。
久々に心がときめくような男性。
でも、そういう人は往々にして危険だから。
手に負える人物かどうか。
ゆっくり観察するとしよう。
恋に似て
2004年6月27日 銀座でカルティエの時計に一目ぼれ。
上品なダイヤに囲まれた丸いフェイスと、華奢なデザインのそれが。
わたしに「買って」と言っていた。
色白でないから、アクセサリー類はゴールドを選ぶが、時計のゴールドは、大抵、下品になってしまう。
コンビくらいが妥当。
でも、このゴールドの宝石時計なら。
きっとわたしの腕にもよく似合うだろう。
でも、価格が似合わなすぎて。
当然のように購入しないで帰宅。
なのに、こうして家に帰り、一晩眠っても忘れられないその時計。
こんなこと、最近では珍しい。
清水の舞台から飛び降りないと、購入できる価格ではないのだが。
でも、欲しい。
どうしよう。
物欲で頭が一杯。
なくても生きていけるけど、あると嬉しい。
それは恋愛に似ているかもしれない。
どうもわたしは、分不相応なのもを好む傾向にあるようだ。
上品なダイヤに囲まれた丸いフェイスと、華奢なデザインのそれが。
わたしに「買って」と言っていた。
色白でないから、アクセサリー類はゴールドを選ぶが、時計のゴールドは、大抵、下品になってしまう。
コンビくらいが妥当。
でも、このゴールドの宝石時計なら。
きっとわたしの腕にもよく似合うだろう。
でも、価格が似合わなすぎて。
当然のように購入しないで帰宅。
なのに、こうして家に帰り、一晩眠っても忘れられないその時計。
こんなこと、最近では珍しい。
清水の舞台から飛び降りないと、購入できる価格ではないのだが。
でも、欲しい。
どうしよう。
物欲で頭が一杯。
なくても生きていけるけど、あると嬉しい。
それは恋愛に似ているかもしれない。
どうもわたしは、分不相応なのもを好む傾向にあるようだ。
それなりに切実
2004年6月26日 わたしは遅太りというか、発育が遅かった。
回りに触発されて、初めてブラジャーを買いに行った中学生になりたての頃。
下着売り場のお姉さんに測ってもらった数字は忘れもしない、トップ55cm、アンダー55cm。
棒だ。
当然、そんなサイズが存在するわけがない。
それでも、わたしを気の毒に思ったのか母がアンダー65cmAカップのブラジャーを買ってくれた。
着けてみると、当然だけどプカプカだった。
その頃、出生時に女と診断されてもDNAは男だというケースがある、というのを何かの本で読み。
自分も、もしかしたら、と、ものすごく不安になった。
回りの皆は生理も始まり、女らしい体つきになっていくのに。
わたしだけ、棒のようで、胸も平らなままで。
なのに身長だけは、回りの男の子と同じくらい伸びていく。
ああ、やっぱり、わたし男なのかなあ。
お母さんに言って、病院で検査して貰おうかな。
でも、本当に男だって分ったらどうしよう。
もうスカートも着られないし、髪だってきらなきゃ。
名前も変えなきゃいけないのかな。
嫌、そんなの。
好きな男の子だっているのに。
絶対、嫌われてしまう。
やっぱり、もし男だってわかっても秘密にして女の振りをしよう。
等、初潮を迎える2年くらいの間、真剣に切実に悩んでいた。
今にして考えれば、笑えるけど。
その当時は、ちょっとしたアイデンティティの危機だった。
今日、スタバで高校生と隣合い、聞くともなしに会話が聞こえてきて。
顔が大きいから嫌だ、とか、毛深いから嫌だとか。
そんな思春期特有の会話が新鮮で、思わず聞き入っていた。
そういえば、わたしは・・・・
と。
久々に、そんな事を思い出した。
回りに触発されて、初めてブラジャーを買いに行った中学生になりたての頃。
下着売り場のお姉さんに測ってもらった数字は忘れもしない、トップ55cm、アンダー55cm。
棒だ。
当然、そんなサイズが存在するわけがない。
それでも、わたしを気の毒に思ったのか母がアンダー65cmAカップのブラジャーを買ってくれた。
着けてみると、当然だけどプカプカだった。
その頃、出生時に女と診断されてもDNAは男だというケースがある、というのを何かの本で読み。
自分も、もしかしたら、と、ものすごく不安になった。
回りの皆は生理も始まり、女らしい体つきになっていくのに。
わたしだけ、棒のようで、胸も平らなままで。
なのに身長だけは、回りの男の子と同じくらい伸びていく。
ああ、やっぱり、わたし男なのかなあ。
お母さんに言って、病院で検査して貰おうかな。
でも、本当に男だって分ったらどうしよう。
もうスカートも着られないし、髪だってきらなきゃ。
名前も変えなきゃいけないのかな。
嫌、そんなの。
好きな男の子だっているのに。
絶対、嫌われてしまう。
やっぱり、もし男だってわかっても秘密にして女の振りをしよう。
等、初潮を迎える2年くらいの間、真剣に切実に悩んでいた。
今にして考えれば、笑えるけど。
その当時は、ちょっとしたアイデンティティの危機だった。
今日、スタバで高校生と隣合い、聞くともなしに会話が聞こえてきて。
顔が大きいから嫌だ、とか、毛深いから嫌だとか。
そんな思春期特有の会話が新鮮で、思わず聞き入っていた。
そういえば、わたしは・・・・
と。
久々に、そんな事を思い出した。
わたしの在り方
2004年6月24日 今日、オーナーが食事に誘ってくれた。
男と女の関係はないけど、庇護され守られている。
とても大事にしてもらっている。
「オマエの東京の保護者だから。」
と、言うだけの事はしてもらっている。
わたしにとっても、大事な人だ。
不振なお給料の多さを訴えるが。
知らないよ。黙っとけ。
と、とぼけられ。
会社を辞めたいと訴えると。
ボーナスを貰って、失業保険をもらって、ゆっくり休んだらいい、と言ってくれた。
そして。
その後は、新しい会社に押し込んでくれるそうだ。
自分のワガママさが、恥ずかしくなる。
後がない、と思う気持ちが、わたしには足りない。
要するに、切羽詰まってない。
昼の仕事は、もう何度も転職続きだけど。
仕事をしたい、と言えば、誰かが仕事を与えてくれた。
就職活動をまともにやったら、誰も雇ってはくれないだろうに。
努力して手に入れたものじゃないから、すぐ手放したくなるんだろう。
だから、オーナーに言った。
「今度はわたし、自分で仕事見つけてみます。」
そしたら。
そんな無駄な努力をする必要はない。
オマエの特権は、オマエが自分の力で手に入れたものなんだから、遠慮しないで、使えるものは使え。
若い頃なら、嗜めたかもしれないけど。
俺はもう歳だから、そんな事でグズグズ言ってるのを聞くのも、楽しいんだよ
と、ただの好々爺になって、ニコニコしていた。
このオーナーは、趣味で店をやっているだけで、本業は結構な会社のオーナー社長。
この人の権力、その怖さというのは、聞いて知ってはいるが。
まだ、肌身に感じた事はない。
確かに、入店したばかりの頃のわたしは、危ういくらいに幼かったが。
でも、今はそんな好意を受け取るばかり、というのは間違っている事くらいは分るようになった。
何らかの形で返さなければいけない、という事も分るようになった。
が。
いい歳をして、何も分らない振りを続けるわたし。
そして、純粋培養された一生懸命な頑張り屋さんだと、信じ続けたいオーナー。
そんな女、いないから。
もし、いたとしてもね。
それは、わたしじゃないから。
騙しているのかもしれない。
けど、落胆する顔は見たくない。
わたしの世話をして、楽しいとか遣り甲斐を感じるのなら。
ダメ人間が、変に賢ぶったり、シッカリしようと思うよりも。
このままグズグズ言っていた方が、孝行というものなんだろう。
でも、心配させるのは申し訳ないから。
せめて会社は、ガマンできる限界まで、ガマンしてみよう。
時々、グズグズ言いながら。
そう思った。
男と女の関係はないけど、庇護され守られている。
とても大事にしてもらっている。
「オマエの東京の保護者だから。」
と、言うだけの事はしてもらっている。
わたしにとっても、大事な人だ。
不振なお給料の多さを訴えるが。
知らないよ。黙っとけ。
と、とぼけられ。
会社を辞めたいと訴えると。
ボーナスを貰って、失業保険をもらって、ゆっくり休んだらいい、と言ってくれた。
そして。
その後は、新しい会社に押し込んでくれるそうだ。
自分のワガママさが、恥ずかしくなる。
後がない、と思う気持ちが、わたしには足りない。
要するに、切羽詰まってない。
昼の仕事は、もう何度も転職続きだけど。
仕事をしたい、と言えば、誰かが仕事を与えてくれた。
就職活動をまともにやったら、誰も雇ってはくれないだろうに。
努力して手に入れたものじゃないから、すぐ手放したくなるんだろう。
だから、オーナーに言った。
「今度はわたし、自分で仕事見つけてみます。」
そしたら。
そんな無駄な努力をする必要はない。
オマエの特権は、オマエが自分の力で手に入れたものなんだから、遠慮しないで、使えるものは使え。
若い頃なら、嗜めたかもしれないけど。
俺はもう歳だから、そんな事でグズグズ言ってるのを聞くのも、楽しいんだよ
と、ただの好々爺になって、ニコニコしていた。
このオーナーは、趣味で店をやっているだけで、本業は結構な会社のオーナー社長。
この人の権力、その怖さというのは、聞いて知ってはいるが。
まだ、肌身に感じた事はない。
確かに、入店したばかりの頃のわたしは、危ういくらいに幼かったが。
でも、今はそんな好意を受け取るばかり、というのは間違っている事くらいは分るようになった。
何らかの形で返さなければいけない、という事も分るようになった。
が。
いい歳をして、何も分らない振りを続けるわたし。
そして、純粋培養された一生懸命な頑張り屋さんだと、信じ続けたいオーナー。
そんな女、いないから。
もし、いたとしてもね。
それは、わたしじゃないから。
騙しているのかもしれない。
けど、落胆する顔は見たくない。
わたしの世話をして、楽しいとか遣り甲斐を感じるのなら。
ダメ人間が、変に賢ぶったり、シッカリしようと思うよりも。
このままグズグズ言っていた方が、孝行というものなんだろう。
でも、心配させるのは申し訳ないから。
せめて会社は、ガマンできる限界まで、ガマンしてみよう。
時々、グズグズ言いながら。
そう思った。
帰郷中止
2004年6月21日 先日の彼の訪問で、地元に帰る事を保留にした。
やはり、まだ帰れない。
揺さぶられ、同じ事を繰り返してしまう可能性が高い。
この距離に縋るしかない、わたしの心。
情けないほど弱い、わたしの心。
会ってしまった以上は、以前と同じように付き合っていくしかないのだろう。
離れようとした理由は、多分、彼にも解かっているんだろうけど。
結局、元々彼に甘いわたしは。
怒っていた、という事にしておいた。
それで、彼が謝って、この件については終わり。
上手く伝える言葉を探せなかった。
男と女の関係だったら、終わりの言葉もあるのだろうけど。
そこで終われずに、もう何年も友達の顔をしてきた、わたしには。
言うべき言葉が見つからなかった。
彼の顔を見たら、そんな事はどうでも良くなってしまったのも事実だ。
わたしという女は、学習能力がないのか。
意志薄弱すぎる。
こんなんじゃ、実家になんて絶対帰れない。
彼のウチは実家から車で5分。
行ってもいい?と言われたら、うん、と答え。
会ってしまうに決まってる。
カラダにまだ未練のある彼は隙を見せれば喰らいついてくるだろう。
残酷な性欲で。
地元に戻るのはやめてOLとして東京に残る、という選択が妥当だろう。
やはり、まだ帰れない。
揺さぶられ、同じ事を繰り返してしまう可能性が高い。
この距離に縋るしかない、わたしの心。
情けないほど弱い、わたしの心。
会ってしまった以上は、以前と同じように付き合っていくしかないのだろう。
離れようとした理由は、多分、彼にも解かっているんだろうけど。
結局、元々彼に甘いわたしは。
怒っていた、という事にしておいた。
それで、彼が謝って、この件については終わり。
上手く伝える言葉を探せなかった。
男と女の関係だったら、終わりの言葉もあるのだろうけど。
そこで終われずに、もう何年も友達の顔をしてきた、わたしには。
言うべき言葉が見つからなかった。
彼の顔を見たら、そんな事はどうでも良くなってしまったのも事実だ。
わたしという女は、学習能力がないのか。
意志薄弱すぎる。
こんなんじゃ、実家になんて絶対帰れない。
彼のウチは実家から車で5分。
行ってもいい?と言われたら、うん、と答え。
会ってしまうに決まってる。
カラダにまだ未練のある彼は隙を見せれば喰らいついてくるだろう。
残酷な性欲で。
地元に戻るのはやめてOLとして東京に残る、という選択が妥当だろう。
平然としていても
2004年6月17日 好きだった彼が東京にやってきた。
もちろん、仕事のついでだけれども。
メールがあったので知ってはいたけれど。
もう、会う必要もないと思ったので、無視。
そしたら、マンションのTVインターホンに映る彼。
「ストーカーはお断り。」
と言いつつ、なんだか可笑しくなって、部屋に招き入れた。
「メールも電話も無視か」
と、来た早々文句ばかり言って。
久しぶりなのに、相変わらずな彼。
そして。
「うるさいなあ、文句ばっかり」
等と言いながらも。
もう会わないと決めていたのに、相変わらずなわたし。
テーブル越しに座り、水割りセットを隣に置いて。
彼好みの濃さに作り、そんな事を覚えている自分に驚きながら、差し出す。
約半年のブランク。
わたしにとっては、悲壮な努力の半年。
それなのに。
気まずさも何もなく、すんなりと元に戻って、笑っているわたし。
これがわたし。
女のわたし、だ。
とりとめのない話をしていると。
いつの間にかボトルが空いて、深夜2時になっていた。
「もう寝ようよ。わたし、明日、会社だし。」
と、彼の為にベットの隣に布団を敷き。
あなたコッチね、と指すと、素直に彼はそこに横になって、わたしが寝支度をするのを見ていた。
「10年前なら、勢いで押し倒すところなんだけどなあ。俺も歳取ったよ。」
と言うので。
「後々の面倒と今の性欲の比重の問題よ、きっと。
理性と言うと聞こえは良いけどね。」
おやすみ、と電気を消し。
すぐに警戒心も何もなく、深い眠りが訪れた。
目覚めると、彼が隣で眠っていた。
いつ隣に来たのも解からないくらい、深く眠っていた。
起こさないようにベットから降りて。
しばらく、寝顔を見ていた。
胸に手を当てると心臓の音がした。
わたしは、彼の胸に耳を寄せて、その音を聞くのが好きだった。
そんな事を思い出して。
あなたの事が、好きだったのになあ。
と声にならないような声で言ってみた。
彼が、何をしに来たのか。
解かっているようで、解からないようで、でもやっぱり解からない。
そして、わたしが何をしたいのか。
やっぱり解からない。
解からない。
もちろん、仕事のついでだけれども。
メールがあったので知ってはいたけれど。
もう、会う必要もないと思ったので、無視。
そしたら、マンションのTVインターホンに映る彼。
「ストーカーはお断り。」
と言いつつ、なんだか可笑しくなって、部屋に招き入れた。
「メールも電話も無視か」
と、来た早々文句ばかり言って。
久しぶりなのに、相変わらずな彼。
そして。
「うるさいなあ、文句ばっかり」
等と言いながらも。
もう会わないと決めていたのに、相変わらずなわたし。
テーブル越しに座り、水割りセットを隣に置いて。
彼好みの濃さに作り、そんな事を覚えている自分に驚きながら、差し出す。
約半年のブランク。
わたしにとっては、悲壮な努力の半年。
それなのに。
気まずさも何もなく、すんなりと元に戻って、笑っているわたし。
これがわたし。
女のわたし、だ。
とりとめのない話をしていると。
いつの間にかボトルが空いて、深夜2時になっていた。
「もう寝ようよ。わたし、明日、会社だし。」
と、彼の為にベットの隣に布団を敷き。
あなたコッチね、と指すと、素直に彼はそこに横になって、わたしが寝支度をするのを見ていた。
「10年前なら、勢いで押し倒すところなんだけどなあ。俺も歳取ったよ。」
と言うので。
「後々の面倒と今の性欲の比重の問題よ、きっと。
理性と言うと聞こえは良いけどね。」
おやすみ、と電気を消し。
すぐに警戒心も何もなく、深い眠りが訪れた。
目覚めると、彼が隣で眠っていた。
いつ隣に来たのも解からないくらい、深く眠っていた。
起こさないようにベットから降りて。
しばらく、寝顔を見ていた。
胸に手を当てると心臓の音がした。
わたしは、彼の胸に耳を寄せて、その音を聞くのが好きだった。
そんな事を思い出して。
あなたの事が、好きだったのになあ。
と声にならないような声で言ってみた。
彼が、何をしに来たのか。
解かっているようで、解からないようで、でもやっぱり解からない。
そして、わたしが何をしたいのか。
やっぱり解からない。
解からない。
週末の色々
2004年6月13日 歯医者で治療を終え、ビルの外に出ると、なんとなく歩きたくなり。
隣の門前仲町まで歩く事にした。
途中、あんまり遠いので、本当に着くのか不安になったりもしたが。
隅田川を通って、無事、門前仲町着。
せっかくだからと深川不動に行って。
お財布を見ると、五円玉が4つ。
それをお賽銭箱に入れて、手を合わせた。
そして、アンミツを食べて、ドラックストアで安いマニュキュアを購入。
やっと電車に乗り、帰る事にする。
一人で遊ぶのも、楽しいものだ。
そう言えば、10日は銀座の給料日だった、と思って、コンビニで残高照会。
店に遊びに行った分を出してくれるって言ってたからなあ、金額を見ると。
家賃分くらい入っていた。
3日くらいしか行ってないのに。
最近、会社を辞めて実家に帰ろうと思う、とオーナーに言った時。
「金が足りないのか」
と言われ、面倒臭かったし、また事実でもあったので。
「ええ、OLのお給料だけじゃ、足りないですね。
貯金を食いつぶしてまで東京にいる必要もない気がするので。」
と答えた。
だからなのか。
こんなお金は、怖くて使えない。
隣の門前仲町まで歩く事にした。
途中、あんまり遠いので、本当に着くのか不安になったりもしたが。
隅田川を通って、無事、門前仲町着。
せっかくだからと深川不動に行って。
お財布を見ると、五円玉が4つ。
それをお賽銭箱に入れて、手を合わせた。
そして、アンミツを食べて、ドラックストアで安いマニュキュアを購入。
やっと電車に乗り、帰る事にする。
一人で遊ぶのも、楽しいものだ。
そう言えば、10日は銀座の給料日だった、と思って、コンビニで残高照会。
店に遊びに行った分を出してくれるって言ってたからなあ、金額を見ると。
家賃分くらい入っていた。
3日くらいしか行ってないのに。
最近、会社を辞めて実家に帰ろうと思う、とオーナーに言った時。
「金が足りないのか」
と言われ、面倒臭かったし、また事実でもあったので。
「ええ、OLのお給料だけじゃ、足りないですね。
貯金を食いつぶしてまで東京にいる必要もない気がするので。」
と答えた。
だからなのか。
こんなお金は、怖くて使えない。
強運に負けている人生
2004年6月11日 知人に紹介してもらった占師さんのところへ行って来た。
紹介のみのお客さんしか受け付けていなくて。
ご夫婦で住む、自宅マンションでひっそり営業しているが。
数々の企業のトップなども顧客に抱えているらしい。
その割にはリーズズナブルな料金。
占い好きかと言われると、そうでもないわたし。
でも、地元に帰るかどうかで迷っていたので。
カウンセリング代わりに行ってみるか、
くらいの気持ちで行った。
部屋に入った途端。
「まれに見る強運のオーラが漂ってる。」
と言われビックリ。
そして、手相を見せて、と言うので、両手を差し出すと。
「こんな素晴らしく恵まれた手相を見たのは初めてかもしれない。」
との言葉に更にビックリ。
そして。
素直で優しい人だけど、頑固だね。
それに飽きっぽいし、努力も好きじゃないね。
楽な方、楽な方に生きてきたでしょう。
恋愛遍歴はメチャクチャだし。
普通の人が、あなたのような生き方をしたら、すでに人生の敗者決定だよ。
と、わたしが何のデティールも伝えないうちに、バシバシと意見が飛んでくる。
ちょっと面食らっていると。
ああ、手相には、その人が持って生まれたものと、生き様がはっきりでますからね。
わたしは、人相と手相を見たら、大体、その人がわかります。
だ、そうで。
仕事で言えば。
水商売は駄目。
人気者にはなれるけど、あなたのように内側に溜め込むタイプの人は自分が潰れるよ。
と言われ。
ああ、OLも向かないね。
つまらないでしょう、辞めたいんじゃないの?
仕事をするんだったら、自分にしか出来ない仕事じゃないと、あなたは満足出来ない。
・・・仕事するなって事なのか。
たしかに、どちらの仕事もイヤだけど。
仕事で頑張るより、あと2年で大きな波が来るから。
素晴らしい良縁があるから。
実家に戻って、そうだね。
あ、受付の仕事なんて、向いてるよ。
コンパニオンとか。
そういう仕事をしなさい。
じゃなかったら、働かないで、勉強して司法書士とか簿記の資格を取るのもいいけど。
でも、勉強嫌いみたいだから、しないだろうね。
もったいないね、あなた、頭はすごく良いみたいなのに。
と、言いたい放題、機関銃のように言われ。
家族に依存するような生き方は、お勧めではないけど。
あなたに限っては、どう転んでも、一生お金には困らないようになっているし。
何事かがあれば、誰かが助けてくれるようになっている。
それも、一人じゃなくて、常に二人以上の人がサポートしてくれるようになっているんだよ。
だそうだ。
そして、自分がいかに恵まれているか。
その事が自覚できたら、あなたは強運のオーラだけではなく。
幸せのオーラも出せるだろう。
とりあえず、今は幸せではないようだね。
強運をもっと生かしたいと思ったら、まずは自分が変わらなければ。
どうせなら、幸せだ、と思いながら生きたほうが良いでしょ?
今のあなたは、その強運に流されているような状態ですね。
それをコントロールできるくらいになって欲しいものです。
だそう。
他にも色々と写真を見てもらったりして。
約2時間。
なんか、楽しかったな。
一生、お金に困らないって。
その言葉は、信じ込もう(笑)
紹介のみのお客さんしか受け付けていなくて。
ご夫婦で住む、自宅マンションでひっそり営業しているが。
数々の企業のトップなども顧客に抱えているらしい。
その割にはリーズズナブルな料金。
占い好きかと言われると、そうでもないわたし。
でも、地元に帰るかどうかで迷っていたので。
カウンセリング代わりに行ってみるか、
くらいの気持ちで行った。
部屋に入った途端。
「まれに見る強運のオーラが漂ってる。」
と言われビックリ。
そして、手相を見せて、と言うので、両手を差し出すと。
「こんな素晴らしく恵まれた手相を見たのは初めてかもしれない。」
との言葉に更にビックリ。
そして。
素直で優しい人だけど、頑固だね。
それに飽きっぽいし、努力も好きじゃないね。
楽な方、楽な方に生きてきたでしょう。
恋愛遍歴はメチャクチャだし。
普通の人が、あなたのような生き方をしたら、すでに人生の敗者決定だよ。
と、わたしが何のデティールも伝えないうちに、バシバシと意見が飛んでくる。
ちょっと面食らっていると。
ああ、手相には、その人が持って生まれたものと、生き様がはっきりでますからね。
わたしは、人相と手相を見たら、大体、その人がわかります。
だ、そうで。
仕事で言えば。
水商売は駄目。
人気者にはなれるけど、あなたのように内側に溜め込むタイプの人は自分が潰れるよ。
と言われ。
ああ、OLも向かないね。
つまらないでしょう、辞めたいんじゃないの?
仕事をするんだったら、自分にしか出来ない仕事じゃないと、あなたは満足出来ない。
・・・仕事するなって事なのか。
たしかに、どちらの仕事もイヤだけど。
仕事で頑張るより、あと2年で大きな波が来るから。
素晴らしい良縁があるから。
実家に戻って、そうだね。
あ、受付の仕事なんて、向いてるよ。
コンパニオンとか。
そういう仕事をしなさい。
じゃなかったら、働かないで、勉強して司法書士とか簿記の資格を取るのもいいけど。
でも、勉強嫌いみたいだから、しないだろうね。
もったいないね、あなた、頭はすごく良いみたいなのに。
と、言いたい放題、機関銃のように言われ。
家族に依存するような生き方は、お勧めではないけど。
あなたに限っては、どう転んでも、一生お金には困らないようになっているし。
何事かがあれば、誰かが助けてくれるようになっている。
それも、一人じゃなくて、常に二人以上の人がサポートしてくれるようになっているんだよ。
だそうだ。
そして、自分がいかに恵まれているか。
その事が自覚できたら、あなたは強運のオーラだけではなく。
幸せのオーラも出せるだろう。
とりあえず、今は幸せではないようだね。
強運をもっと生かしたいと思ったら、まずは自分が変わらなければ。
どうせなら、幸せだ、と思いながら生きたほうが良いでしょ?
今のあなたは、その強運に流されているような状態ですね。
それをコントロールできるくらいになって欲しいものです。
だそう。
他にも色々と写真を見てもらったりして。
約2時間。
なんか、楽しかったな。
一生、お金に困らないって。
その言葉は、信じ込もう(笑)
彼女のその後
2004年6月9日 一ヶ月程前になるだろうか。
友人が中絶した。
久しぶりに会った彼女は、相手の男の家にいた。
そこに住んでいた。
どうしても、結婚したくない男は。
子供を始末する代わりに、それを条件としたようだ。
そして、彼女はその交換条件に乗った。
そんな彼は、時々は優しいようだが、いつもはヒドイ扱いらしい。
それに傷ついているようだった。
労わりの態度を見せない彼を恨んでいるようだった。
「子供まで堕ろしたのに。」
と言った。
彼女の悲しみの原因は、子供の事ではなく、男の事のようだった。
きっと彼女は彼女なりに苦しんでいるのだろう。
そう自分に言い聞かせ。
黙って、うんうん、と聞いていた。
それが精一杯だった。
もともとが、ドラマ好きで、ヒロイン体質の彼女。
今回の事も二人の絆を深めるためのハプニングで。
連続ドラマで言うと、8話目くらいで。
役どころは、不誠実な彼を一途に思って、健気に耐え忍ぶヒロイン。
彼女の頭の中では。
ハッピーエンドな11話目が出来上がっているとしか思えない。
友達として、そんな時が来たら心から喜んであげたい、と思う。
だけど。
経過はもう報告して貰わなくて結構。
そんな気分。
友人が中絶した。
久しぶりに会った彼女は、相手の男の家にいた。
そこに住んでいた。
どうしても、結婚したくない男は。
子供を始末する代わりに、それを条件としたようだ。
そして、彼女はその交換条件に乗った。
そんな彼は、時々は優しいようだが、いつもはヒドイ扱いらしい。
それに傷ついているようだった。
労わりの態度を見せない彼を恨んでいるようだった。
「子供まで堕ろしたのに。」
と言った。
彼女の悲しみの原因は、子供の事ではなく、男の事のようだった。
きっと彼女は彼女なりに苦しんでいるのだろう。
そう自分に言い聞かせ。
黙って、うんうん、と聞いていた。
それが精一杯だった。
もともとが、ドラマ好きで、ヒロイン体質の彼女。
今回の事も二人の絆を深めるためのハプニングで。
連続ドラマで言うと、8話目くらいで。
役どころは、不誠実な彼を一途に思って、健気に耐え忍ぶヒロイン。
彼女の頭の中では。
ハッピーエンドな11話目が出来上がっているとしか思えない。
友達として、そんな時が来たら心から喜んであげたい、と思う。
だけど。
経過はもう報告して貰わなくて結構。
そんな気分。
愛人の務め
2004年6月8日 泊まりにこないか、との誘いに乗り。
パトロンの部屋へ行った、日曜の夕方。
TVを見る彼の膝の間に座り、本を読んでいたら。
彼の携帯へ、妻からの電話があり。
別に場所を移動する事もなく、そのまま会話を始めたので。
わたしは。
聞くともなしにその会話を聞いていた。
この人は奥さんにも、ちゃんと優しいなあ。
家庭に帰れば、良い夫なんだろうなあ。
願わくば、わたしも、こんな旦那さんが欲しいなあ。
と、そんな事を思いながら聞いていた。
嫌味でも何でもなく、素直にそう思った。
ちなみに罪悪感など全然ない。
わたしの存在は、彼にとっては、余裕の部分で。
いわば、男の甲斐性のようなものだと思う。
この部屋や、リゾートの会員権、カルティエのライター。
そんなものと、意味合い的には同じだろう。
だから悲しい、とか、それは寂しい、とか。
そんなことを思うわけでもない。
疲れない程度にワガママを言い散らし。
嫌がられない程度に甘え。
負担にならない程度の悩み事を披露し。
心配させない程度の奔放さを見せる。
そんな女でいる事が可能な限りは。
それは、会社に行けば、パソコンを立ち上げ、書類と格闘したり。
実家に帰れば、親の喜ぶ娘、の顔を見せるのと同じ事。
その場所に応じた、わたしの役割。
見せるべき顔。
パトロンの部屋へ行った、日曜の夕方。
TVを見る彼の膝の間に座り、本を読んでいたら。
彼の携帯へ、妻からの電話があり。
別に場所を移動する事もなく、そのまま会話を始めたので。
わたしは。
聞くともなしにその会話を聞いていた。
この人は奥さんにも、ちゃんと優しいなあ。
家庭に帰れば、良い夫なんだろうなあ。
願わくば、わたしも、こんな旦那さんが欲しいなあ。
と、そんな事を思いながら聞いていた。
嫌味でも何でもなく、素直にそう思った。
ちなみに罪悪感など全然ない。
わたしの存在は、彼にとっては、余裕の部分で。
いわば、男の甲斐性のようなものだと思う。
この部屋や、リゾートの会員権、カルティエのライター。
そんなものと、意味合い的には同じだろう。
だから悲しい、とか、それは寂しい、とか。
そんなことを思うわけでもない。
疲れない程度にワガママを言い散らし。
嫌がられない程度に甘え。
負担にならない程度の悩み事を披露し。
心配させない程度の奔放さを見せる。
そんな女でいる事が可能な限りは。
それは、会社に行けば、パソコンを立ち上げ、書類と格闘したり。
実家に帰れば、親の喜ぶ娘、の顔を見せるのと同じ事。
その場所に応じた、わたしの役割。
見せるべき顔。
兆し
2004年6月3日 最近、男の趣味が変わりつつある。
ふとした時に恋しくなるのは。
あんなに好きだった彼らよりも。
去年の夏に付き合っていたオジサンだったり。
大阪の彼だったりする。
共通するのは、底抜けの優しさ。
わたしに優しい男は沢山いるけど。
彼らは、わたしだけではなくて、他の人間にも優しい。
お店の店員さんにも、偶然、隣り合う人にも、犬にも猫にも植物にも。
大げさに言えば、目に映るもの全てに優しい視線を向ける事の出来る。
そんな人たち。
何度、憂き目にあっても、誠実さを忘れない。
それは、とてつもない強さだと。
最近、そんなふうに思うに思う自分に気がつき。
嬉しくなった。
長い長い呪縛から、やっと解放されつつあるのかもしれない。
ふとした時に恋しくなるのは。
あんなに好きだった彼らよりも。
去年の夏に付き合っていたオジサンだったり。
大阪の彼だったりする。
共通するのは、底抜けの優しさ。
わたしに優しい男は沢山いるけど。
彼らは、わたしだけではなくて、他の人間にも優しい。
お店の店員さんにも、偶然、隣り合う人にも、犬にも猫にも植物にも。
大げさに言えば、目に映るもの全てに優しい視線を向ける事の出来る。
そんな人たち。
何度、憂き目にあっても、誠実さを忘れない。
それは、とてつもない強さだと。
最近、そんなふうに思うに思う自分に気がつき。
嬉しくなった。
長い長い呪縛から、やっと解放されつつあるのかもしれない。
自分のための一日
2004年5月30日 何の予定もない週末。
若い頃なら、世の中に取り残されたように感じた時間。
そんな時間が、今は楽しい。
いつの間にか時間は流れ、もう女の子と呼ばれる歳でもなくなった。
最近購入したホームベーカリー。
目覚める時間に焼きあがるパンの匂いに幸せを感じ。
ラフなワンピースに着替え、コーヒーをおとし。
自分の為の朝食の用意をする。
主婦ごっこをしている感じで楽しい。
パトロンのような彼は、最近昇進したばかりで忙しいので。
思ったより、わたしは自由に過ごしている。
午後から歩いて銀座にでかけ。
紀伊国屋でミルクジャムとシナモンスティックを購入して。
美容院で髪を染め、エステを2件ほど梯子。
すっかり気分が良くなった所で、タクシーにて帰宅。
そうして今度は、自分の為の夕食を作る。
ついでに明日のお弁当の用意もする。
今は、こんな日が一番楽しい。
毎日だと、飽きるのかな?
解からないけど。
でも、今日は充実していたなあ、と思うのは。
自分の為に時間を使ってあげた日。
ずっとこんなふうに毎日を過ごせたらいいのにな。
若い頃なら、世の中に取り残されたように感じた時間。
そんな時間が、今は楽しい。
いつの間にか時間は流れ、もう女の子と呼ばれる歳でもなくなった。
最近購入したホームベーカリー。
目覚める時間に焼きあがるパンの匂いに幸せを感じ。
ラフなワンピースに着替え、コーヒーをおとし。
自分の為の朝食の用意をする。
主婦ごっこをしている感じで楽しい。
パトロンのような彼は、最近昇進したばかりで忙しいので。
思ったより、わたしは自由に過ごしている。
午後から歩いて銀座にでかけ。
紀伊国屋でミルクジャムとシナモンスティックを購入して。
美容院で髪を染め、エステを2件ほど梯子。
すっかり気分が良くなった所で、タクシーにて帰宅。
そうして今度は、自分の為の夕食を作る。
ついでに明日のお弁当の用意もする。
今は、こんな日が一番楽しい。
毎日だと、飽きるのかな?
解からないけど。
でも、今日は充実していたなあ、と思うのは。
自分の為に時間を使ってあげた日。
ずっとこんなふうに毎日を過ごせたらいいのにな。
満たされない思い
2004年5月29日 母より電話。
約3ヶ月ぶりくらいか。
多分、一般的にも、わたしと母の関係は、アッサリしたものだろう。
突拍子もない行動に出ても、好き勝手に生きても。
「あの娘の事は、なんの心配もしてない。信用してるから。」
と親戚一同に宣言しているらしい。
そんな言葉を額面通りには受け取らないけど。
放っておいても平気な子だと思っているのは確かだ。
別に仲が悪いわけでもないし、上京すれば、一緒に泊まったり買い物したりする。
普通の母娘だ。
ただ、友達や従姉妹たちの母親が見せる、娘への執着というか、愛情というか。
そういうものは希薄だろう。
弟には見せるが、わたしにはないようだ。
小学生の頃から、母の夢を見て、泣きながら起きた事が何度かあった。
大人になってからも、時々そんな朝を迎える事がある。
夢の詳細は時々に違うけど。
いつも、構ってもらえなかったり、置いていかれたり、母が死んでしまったり、と。
悲しい夢を見て泣きながら起きる。
虐待された、とかでは全然なく。
むしろ、過保護と言われるくらい、何から何までやってくれる母親だった。
かなり大きくなっても、お風呂から上がれば身体を拭いてくれて、髪を乾かしてくれて。
母親としての仕事は、申し分なくやってもらった。
それは、解かっているんだけど。
もし、わたしが一人っ子なら気が付かなかったのかも知れない。
比べる対象さえなければ、そんなものか、と思ったかも知れない。
同じように同じ事をしてもらっても、母親の気持ちは、いつも弟に向いている。
その事が。
気づかない振りをしながら、いつも酷く寂しかった。
だから、電話があっても。
大人気ないのは百も承知だが。
わたしの事なんて、あんまり興味がない癖に。
と、思ってしまう。
もちろん、言葉にはしないけど。
電話は。
当たり障りのない近況報告をして。
少し親戚の噂話をして。
すぐに切った。
切ってしまってから。
また少し、悲しい気分が襲ってきた。
なんでかな。
こんな大人になったのに、まだ母に甘えたいというのか。
約3ヶ月ぶりくらいか。
多分、一般的にも、わたしと母の関係は、アッサリしたものだろう。
突拍子もない行動に出ても、好き勝手に生きても。
「あの娘の事は、なんの心配もしてない。信用してるから。」
と親戚一同に宣言しているらしい。
そんな言葉を額面通りには受け取らないけど。
放っておいても平気な子だと思っているのは確かだ。
別に仲が悪いわけでもないし、上京すれば、一緒に泊まったり買い物したりする。
普通の母娘だ。
ただ、友達や従姉妹たちの母親が見せる、娘への執着というか、愛情というか。
そういうものは希薄だろう。
弟には見せるが、わたしにはないようだ。
小学生の頃から、母の夢を見て、泣きながら起きた事が何度かあった。
大人になってからも、時々そんな朝を迎える事がある。
夢の詳細は時々に違うけど。
いつも、構ってもらえなかったり、置いていかれたり、母が死んでしまったり、と。
悲しい夢を見て泣きながら起きる。
虐待された、とかでは全然なく。
むしろ、過保護と言われるくらい、何から何までやってくれる母親だった。
かなり大きくなっても、お風呂から上がれば身体を拭いてくれて、髪を乾かしてくれて。
母親としての仕事は、申し分なくやってもらった。
それは、解かっているんだけど。
もし、わたしが一人っ子なら気が付かなかったのかも知れない。
比べる対象さえなければ、そんなものか、と思ったかも知れない。
同じように同じ事をしてもらっても、母親の気持ちは、いつも弟に向いている。
その事が。
気づかない振りをしながら、いつも酷く寂しかった。
だから、電話があっても。
大人気ないのは百も承知だが。
わたしの事なんて、あんまり興味がない癖に。
と、思ってしまう。
もちろん、言葉にはしないけど。
電話は。
当たり障りのない近況報告をして。
少し親戚の噂話をして。
すぐに切った。
切ってしまってから。
また少し、悲しい気分が襲ってきた。
なんでかな。
こんな大人になったのに、まだ母に甘えたいというのか。
プロはプロでも
2004年5月28日 最近は、終業後も時間があるので。
上司の接待にお供する事が度々ある。
取引先の方々とお酒を飲むだけなんだけど。
愛想よく、楽しくやるのが当然の場で。
やっぱり、気分良く飲んでもらう事に心を尽す。
OLなので、余計な手は出さないし、必要以上には盛り上げないが。
しかし、当然、気は使う(少し、気が利きすぎる感は否めないが)
つまらない人だと思っても、それこそ砂漠で水を集めるような根気良さで良い部分を探し。
そして、膨らませ、様々な言葉で持ち上げる。
飽きさせないよう、楽しいと思うよう。
だって、接待だから。
でも、銀座の頃をフルパワーの接待とすると。
3割かせいぜい4割くらいの接待しかしていない。
だって、別にわたし自身を売りたいわけでもなければ、夢を見せてあげる必要もないわけだから。
常識の範囲内で楽しく心地よく、不快感を感じさせないよう、失礼のないよう。
その程度で良いのだから。
それでも、わたしの接待上手は早くも広まり。
全然関係の無い他部署の取引先からも、夜の誘いだけは絶えない。
愛想はやっぱり誰にでも良いし。
やっぱり2・3人くらいは同時にあしらえるし。
そして、わたしは周りのOLさんは使わないような言葉使いをするし。
自分でも気をつけてはいるんだけど。
目上の人と話す時のわたしの言葉使いは。
ご覧になって。とか。
〜していただける?とか。
〜っておっしゃったじゃない?とか。
癖なんだけど、そんな風に尊敬語、謙譲語を織り交ぜつつ。
でも堅くなりすぎないように語尾は崩し、ですます、よりもタメ口で終わる。
ホステス時代は、それらは一つの武器でもあったんだけど。
今では、余計な代物に成り下がって、わたしの過去を告げる。
言葉は癖のようになっていて、多分もう治らないだろう。
OLになってまで、ご指名をもらい。
OLになってまで、酒場から離れられない。
そして、一緒に行った女の子が、あのエロオヤジ最低!と言っているのに言葉では同調しながら。
内心、え、あの程度なら全然平気、とか思ってるわたし。
慣れって怖い。
時間をかけて形成されたものは、やはり時間の中で崩壊させるしかないんだろう。
接待の場をどうにか回避するよう、早急に対策を練らなければならないようだ。
上司の接待にお供する事が度々ある。
取引先の方々とお酒を飲むだけなんだけど。
愛想よく、楽しくやるのが当然の場で。
やっぱり、気分良く飲んでもらう事に心を尽す。
OLなので、余計な手は出さないし、必要以上には盛り上げないが。
しかし、当然、気は使う(少し、気が利きすぎる感は否めないが)
つまらない人だと思っても、それこそ砂漠で水を集めるような根気良さで良い部分を探し。
そして、膨らませ、様々な言葉で持ち上げる。
飽きさせないよう、楽しいと思うよう。
だって、接待だから。
でも、銀座の頃をフルパワーの接待とすると。
3割かせいぜい4割くらいの接待しかしていない。
だって、別にわたし自身を売りたいわけでもなければ、夢を見せてあげる必要もないわけだから。
常識の範囲内で楽しく心地よく、不快感を感じさせないよう、失礼のないよう。
その程度で良いのだから。
それでも、わたしの接待上手は早くも広まり。
全然関係の無い他部署の取引先からも、夜の誘いだけは絶えない。
愛想はやっぱり誰にでも良いし。
やっぱり2・3人くらいは同時にあしらえるし。
そして、わたしは周りのOLさんは使わないような言葉使いをするし。
自分でも気をつけてはいるんだけど。
目上の人と話す時のわたしの言葉使いは。
ご覧になって。とか。
〜していただける?とか。
〜っておっしゃったじゃない?とか。
癖なんだけど、そんな風に尊敬語、謙譲語を織り交ぜつつ。
でも堅くなりすぎないように語尾は崩し、ですます、よりもタメ口で終わる。
ホステス時代は、それらは一つの武器でもあったんだけど。
今では、余計な代物に成り下がって、わたしの過去を告げる。
言葉は癖のようになっていて、多分もう治らないだろう。
OLになってまで、ご指名をもらい。
OLになってまで、酒場から離れられない。
そして、一緒に行った女の子が、あのエロオヤジ最低!と言っているのに言葉では同調しながら。
内心、え、あの程度なら全然平気、とか思ってるわたし。
慣れって怖い。
時間をかけて形成されたものは、やはり時間の中で崩壊させるしかないんだろう。
接待の場をどうにか回避するよう、早急に対策を練らなければならないようだ。
選り好み
2004年5月23日 結婚しないの?
と、言われる度に。
結婚したいんですけど、出来ないんですよ。
と、応える。
満更ウソでもないのに。
っていうか、本当の事なのに。
返ってくる言葉は一様に。
選り好みしすぎ!
だそうで。
親まで、そんな事を言う。
そりゃ、誰でもいいなら、確かにいつでも出来る。
が、普通の人は、誰でもいいと思って結婚するのか?
そんな事はないだろう。
わたしだって人間なんだから。
結婚くらい、好きな人としたいと思う。
この歳になると、そんな事も許されないのか。
これからは、結婚するつもりなんて全然ないんですよ。
と、嘘をついた方が良いのかもしれないな。
と、言われる度に。
結婚したいんですけど、出来ないんですよ。
と、応える。
満更ウソでもないのに。
っていうか、本当の事なのに。
返ってくる言葉は一様に。
選り好みしすぎ!
だそうで。
親まで、そんな事を言う。
そりゃ、誰でもいいなら、確かにいつでも出来る。
が、普通の人は、誰でもいいと思って結婚するのか?
そんな事はないだろう。
わたしだって人間なんだから。
結婚くらい、好きな人としたいと思う。
この歳になると、そんな事も許されないのか。
これからは、結婚するつもりなんて全然ないんですよ。
と、嘘をついた方が良いのかもしれないな。
晴れた朝に
2004年5月17日 朝起きると、コーヒーの匂いとシャワーの音。
ぼんやりした視界に見慣れない部屋。
そして、鏡に映る黒いレースのベビードールを着たわたし。
ああ、そうか。
昨日、買ってもらったんだった。
「おはよう」
とコーヒーを手渡してもらい。
ボンヤリした頭で、それを啜りながら。
やっぱり昨日買ってもらった、マカダミアナッツをベットの上でかじる。
彼が、スーツ姿になっていくのを、ボンヤリ眺めながら。
この部屋に来るのは3度目。
彼は、今現在のわたしに必要な人。
ステキな人だ。
顔つきもカラダつきも、生活のスタイルも、何もかもが洗練されている。
多分、わたしは幸せなんだろう。
多分。
口説きに口説いたわたしが、今ここにいる事を、とても悦んでくれていて。
お姫様のように扱ってくれる。
だから。
ネクタイを選ぶ彼に忍び寄り、後ろから抱きついて。
洗ってもいない顔を、背中に擦り付け。
そうして、少しだけジャレついて。
ベビードールが可愛くて、ずっと着ていたいから、今日は会社いかないわ。
などと、他愛のないワガママを言う。
対、男性に対しては。
大抵の事は、出来るようになってしまったようだ。
わたしというベースはあっても。
強調する部分と、引っ込める部分と、上手く加減しながら。
望まれるがままに、自在に変化できる。
頭から、熱めのシャワーを浴びながら。
そんな自分を、何故だか少しだけ悲しく思った。
そんな一週間の始まり。
ぼんやりした視界に見慣れない部屋。
そして、鏡に映る黒いレースのベビードールを着たわたし。
ああ、そうか。
昨日、買ってもらったんだった。
「おはよう」
とコーヒーを手渡してもらい。
ボンヤリした頭で、それを啜りながら。
やっぱり昨日買ってもらった、マカダミアナッツをベットの上でかじる。
彼が、スーツ姿になっていくのを、ボンヤリ眺めながら。
この部屋に来るのは3度目。
彼は、今現在のわたしに必要な人。
ステキな人だ。
顔つきもカラダつきも、生活のスタイルも、何もかもが洗練されている。
多分、わたしは幸せなんだろう。
多分。
口説きに口説いたわたしが、今ここにいる事を、とても悦んでくれていて。
お姫様のように扱ってくれる。
だから。
ネクタイを選ぶ彼に忍び寄り、後ろから抱きついて。
洗ってもいない顔を、背中に擦り付け。
そうして、少しだけジャレついて。
ベビードールが可愛くて、ずっと着ていたいから、今日は会社いかないわ。
などと、他愛のないワガママを言う。
対、男性に対しては。
大抵の事は、出来るようになってしまったようだ。
わたしというベースはあっても。
強調する部分と、引っ込める部分と、上手く加減しながら。
望まれるがままに、自在に変化できる。
頭から、熱めのシャワーを浴びながら。
そんな自分を、何故だか少しだけ悲しく思った。
そんな一週間の始まり。
秘密の旅行計画
2004年5月16日 弟より電話。
夏に一緒に旅行に行こう、との事。
二人で?
と聞くと。
うん、二人で。
と、言う。
彼女が嫌がるんじゃないのかなあ、と思いつつ。
もう最後だしね、行こうか、と承諾。
温泉に行きたいと言うので。
じゃあ、別府あたりで、という事で決定。
父さんと母さんには内緒ね。
と言うから。
もちろん、と答えておいた。
旅行なんて、絶対良い顔するわけがない。
家族仲は、比較的良好なのだが。
両親は、弟とわたしとが、仲が良すぎるのが気に喰わないらしく。
気に喰わないというより、変な事を危惧しているらしく。
よその家の姉弟は、そんな事しない、とか、すぐに言い出す。
だから、内緒。
本当は、べつに隠さなきゃいけないやましい事なんて何もないんだけどね。
夏に一緒に旅行に行こう、との事。
二人で?
と聞くと。
うん、二人で。
と、言う。
彼女が嫌がるんじゃないのかなあ、と思いつつ。
もう最後だしね、行こうか、と承諾。
温泉に行きたいと言うので。
じゃあ、別府あたりで、という事で決定。
父さんと母さんには内緒ね。
と言うから。
もちろん、と答えておいた。
旅行なんて、絶対良い顔するわけがない。
家族仲は、比較的良好なのだが。
両親は、弟とわたしとが、仲が良すぎるのが気に喰わないらしく。
気に喰わないというより、変な事を危惧しているらしく。
よその家の姉弟は、そんな事しない、とか、すぐに言い出す。
だから、内緒。
本当は、べつに隠さなきゃいけないやましい事なんて何もないんだけどね。
日々葛藤
2004年5月14日 例の彼が、また東京にやってくるという。
また、そんな季節になったんだ。
彼は時々、思いついたようにメールをくれる。
他愛ない近況報告だけど。
読むとわたしの中で、あの人が笑ったり怒ったりを始める。
懐かしい街で、昨日の続きのように、あの人が生きてる。
思わず、指が返信のボタンを押して。
言葉を紡ぎだす。けど。
途中で。
わたしの中で、忙しく笑ったり怒ったりしてるあの人が、動きを止め。
わけのわからない感情に溺れて、苦しかったわたしが蘇る。
もう、それは嫌。
と、うちかけたメールをクリアして、携帯を閉じる。
もう、関わらないと決めたにもかかわらず。
いつでも戻れそうな場所。
いつでも、わたしのままで受け入れてくれそうな人。
そんな位置をキープしつづける、ツワモノ。
負けそうだよ。
また、そんな季節になったんだ。
彼は時々、思いついたようにメールをくれる。
他愛ない近況報告だけど。
読むとわたしの中で、あの人が笑ったり怒ったりを始める。
懐かしい街で、昨日の続きのように、あの人が生きてる。
思わず、指が返信のボタンを押して。
言葉を紡ぎだす。けど。
途中で。
わたしの中で、忙しく笑ったり怒ったりしてるあの人が、動きを止め。
わけのわからない感情に溺れて、苦しかったわたしが蘇る。
もう、それは嫌。
と、うちかけたメールをクリアして、携帯を閉じる。
もう、関わらないと決めたにもかかわらず。
いつでも戻れそうな場所。
いつでも、わたしのままで受け入れてくれそうな人。
そんな位置をキープしつづける、ツワモノ。
負けそうだよ。
嬉しい驚き
2004年5月13日 最後の一年と半年、一緒に働いていたママは、悪い人ではないが、あたりが強く。
女の子はそれに辟易して、次々にリタイアしていった。
わたしも、彼女と敵対するオーナーに可愛がられていたという事で、散々な目に合わされた。
新しく、自分の知り合いの子などを入れ、メインで使い。
わたしの事は、使えない女呼ばわりをして、排除しようとしていた。
が、彼女の客を咥え込み、彼女の客にリクエストされるようになれば。
自然、彼女はわたしをヘルプに使わざるを得なくなり。
やがて、わたしを使って客を呼びたいと思うようになり。
すると、わたしの事が必要だから、キツクは当たれくなり。
関係は至って良好になった。
めでたし、めでたし。
・・・なんて事は、あるわけがなく。
そうすれば、自然、自分の入れた女の子が、同伴しない事、客にリクエストされない事が。
とても不満に思えてきたようで。
今までとても可愛がっていた女の子に、キツイ態度を取り出した。
初めは、ママも、わたしの時とは事情が違うので、自分の入れた子たちには、仕事上、目についた所を注意するだけだったが。
でも、その子たちにしてみたら、今までと同じ事をしているだけなのに。
なんで、いきなり?ってな感じで、誰一人、なにも変わらない。
自然、彼女の中に、苛立ちが生まれ、その子たちの事が気に喰わなくなり。
わたしの時と同じような事をはじめてしまった。
同じモノを言うのでも、言い方ひとつで、受け取り方が変わる。
同じ注意をするのでも、不快の感情に任せて言ったのでは、誰も素直になんて聞けない。
ママの言っている事は、正論かもしれないが。
女の子に、良くなって欲しいと願って言っている事とは、とても思えなかった。
ママの為を思えば、その事を言ってあげるべきだったんだろうけど。
わたし自身は、ママとはプライベートでも会うくらい仲良くなっていたけど。
仲良くしつつ、ママは0か100か、のどちらかしかない人なんだろう、と思って見ていた。
わたしは、顔や態度、そして言葉にも出さないけど。
腹の中では、この人は単純な人、と位置づけていたので、スルーしていただけ。
そして、ママの入れた女の子たちとも、わたし自身はやっぱり仲良くしていた。
ママがあんまり追い詰めるので、卑怯な反逆にでたりしたが。
彼女たちは、普通の良い子たちだったと思う。
ママさえ、彼女たちが入店した時のママだったら、なんら問題なく、今でも在籍していてくれたと思う。
そんなママにも、まあ、良い部分というのはあり。
自分の入れた女の子と、わたしが仲良くしようが、そこには干渉はしない。
それくらいの理性は利かせる事は出来る人なのだ。
そんな事が良い部分?と思うかもしれないけど。
嫌いな子を嫌いと言わないなら、その子も嫌い、って言うような人が当たり前に存在する中では、素晴らしい美徳だ。
そして、腹の中では、ママに対して全然信用を置いてないわたしなのに。
多分、全面的に信頼して、頼りにしてくれて、ありえないくらい親切にしてくれた。
見たこともないような良い人に様変わりだ。
だから、彼女が日々、感謝している人間。
自分のお客サマ。
彼らには誠心誠意。
本当にその一言しかない。
色恋で売っている人ではないので。
そのサービスは、サービス業のもっとも基本的なものだけど、誰しも忘れがちな。
感謝の気持ちに溢れていて。
その証拠に、お客さまのグチなんて、内輪でも、絶対言わない。
金の為に、嫌いだけど、引っ張れるだけ引っ張ろう、という女性も多々いるし。
そんな気持ちからか、そのお客さまが帰った途端、あのエロジジイと、吐き捨てる人もいる。
だけど、彼女は絶対にそんな事は言わない。
彼女が言葉にしない、と言うのは。
思っていない、という事。
言葉と心が、良くも悪くも、いつも一致している人なので。
心根から、いつもいつも感謝しているのだと思う。
凄い事だと思う。
頭が下がる。
もちろん、ママはプロだから、話術も接客も、わたしとは雲泥の差だったけど。
そんな事よりも、お客サマへの感謝の気持ちというのが。
わたしもこうありたい、と思えるような部分だった。
そして、ここからがメイン。
今日、店を終えたママと合流し、軽くビールを飲みながら、お菓子をつまんでいた時。
話は自然、店の事になるわけだが。
今は、店の女の子も、総入れ替えの状態で。
週に2・3回のバイトが殆どで。
まあ、素人臭いのを売りにするしかないような状態だし。
何ヶ月か前に、自分の入れた女の子に陥れられそうになったりした事もあり。
ママも新しい若い女の子達には、優しくしている。
最近の悩みの種は、オーナーが入れた彼の知り合いの女性。
この女性、悪い人では、やっぱり全然ないのだけど。
すること、なすこと、全て的を外しまくり。
客席でも、失礼の連発で。
失敗しても、言い訳ばかりを繰り返し。
それも訳の解からない的外れな言い訳ばかりを繰り返し。
わたしの中でもカテゴライズは、「普通に生活しているんだろうけど、ちょっと変な人」
まあ、そんな事を思いつつも、わたしは平気で、ニコニコと付き合っていけるんだけど。
でも、やっぱり、そんな彼女だから、ママがイライラしないわけがなく。
イライラを顔と態度に出しまくって。
彼女の言う一言一言が、気に喰わない状態が続いていた。
だけど、オーナーの知り合いだから、言いつけられたら困るので、そこまで徹底的にやるわけにもいかず。
イライラしつづけていたのだ。
口では、まあまあ、となだめつつも。
まあ、あれでは、仕方ないかなあ、なんて思っていた。
ところが、今日。
ママが。
「わたしね、GWにね、○○さんの本を読んだのよ。(○○さん、とはママのお客さまで、自己啓発の本を書いている、ステキな男性)
それでね、考えたの。
わたしが、イライラして、口も聞かないから、あの子が怯えて、余計変な事を言ったり、したりするんじゃないかなって。
考えたら、あの子が悪気がなくて言ってる一言一言にも、過剰反応しすぎてるような気がして。
だから、一度、あの子への気持ちをゼロに戻して、普通に接してみよう、って思って。
もちろん、注意すべき事は言うけど。
でも、言ったあとは、気持ちをニュートラルに戻すように努力してるの。
そしたらね、あの子、大分良くなったし、そしたらね、わたしも気分良くなったよ。
好きにはなれないけど、必要以上にあの子にイライラするのは、自分も嫌な気分になるもんね。
人を嫌いって思うのって、やっぱり、悲しい事だもんね。」
わたしは。
本当にビックリした。
この人が、そんな殊勝な事を思うなんて。
イライラしながらも、優しくする事が、出来るなんて。
今日の今日まで、感情を抑えられない人だと思っていたのに。
もしかしたら。
このママの事が、本当に好きになるかもしれないな、と思った。
お店を辞めても、ずっと付き合っていこうね、と言われていて。
今日の今日まで、内心、さあどうでしょう?なんて思っていたんだけど。
その言葉が、今日だけのものでないのなら。
いつも、そんなふうに考えるママなら。
大好きになると思う。願わくば、そうなりたい。
わたしだって、今ではわたしにこんなに親切にしてくれる人に対…
女の子はそれに辟易して、次々にリタイアしていった。
わたしも、彼女と敵対するオーナーに可愛がられていたという事で、散々な目に合わされた。
新しく、自分の知り合いの子などを入れ、メインで使い。
わたしの事は、使えない女呼ばわりをして、排除しようとしていた。
が、彼女の客を咥え込み、彼女の客にリクエストされるようになれば。
自然、彼女はわたしをヘルプに使わざるを得なくなり。
やがて、わたしを使って客を呼びたいと思うようになり。
すると、わたしの事が必要だから、キツクは当たれくなり。
関係は至って良好になった。
めでたし、めでたし。
・・・なんて事は、あるわけがなく。
そうすれば、自然、自分の入れた女の子が、同伴しない事、客にリクエストされない事が。
とても不満に思えてきたようで。
今までとても可愛がっていた女の子に、キツイ態度を取り出した。
初めは、ママも、わたしの時とは事情が違うので、自分の入れた子たちには、仕事上、目についた所を注意するだけだったが。
でも、その子たちにしてみたら、今までと同じ事をしているだけなのに。
なんで、いきなり?ってな感じで、誰一人、なにも変わらない。
自然、彼女の中に、苛立ちが生まれ、その子たちの事が気に喰わなくなり。
わたしの時と同じような事をはじめてしまった。
同じモノを言うのでも、言い方ひとつで、受け取り方が変わる。
同じ注意をするのでも、不快の感情に任せて言ったのでは、誰も素直になんて聞けない。
ママの言っている事は、正論かもしれないが。
女の子に、良くなって欲しいと願って言っている事とは、とても思えなかった。
ママの為を思えば、その事を言ってあげるべきだったんだろうけど。
わたし自身は、ママとはプライベートでも会うくらい仲良くなっていたけど。
仲良くしつつ、ママは0か100か、のどちらかしかない人なんだろう、と思って見ていた。
わたしは、顔や態度、そして言葉にも出さないけど。
腹の中では、この人は単純な人、と位置づけていたので、スルーしていただけ。
そして、ママの入れた女の子たちとも、わたし自身はやっぱり仲良くしていた。
ママがあんまり追い詰めるので、卑怯な反逆にでたりしたが。
彼女たちは、普通の良い子たちだったと思う。
ママさえ、彼女たちが入店した時のママだったら、なんら問題なく、今でも在籍していてくれたと思う。
そんなママにも、まあ、良い部分というのはあり。
自分の入れた女の子と、わたしが仲良くしようが、そこには干渉はしない。
それくらいの理性は利かせる事は出来る人なのだ。
そんな事が良い部分?と思うかもしれないけど。
嫌いな子を嫌いと言わないなら、その子も嫌い、って言うような人が当たり前に存在する中では、素晴らしい美徳だ。
そして、腹の中では、ママに対して全然信用を置いてないわたしなのに。
多分、全面的に信頼して、頼りにしてくれて、ありえないくらい親切にしてくれた。
見たこともないような良い人に様変わりだ。
だから、彼女が日々、感謝している人間。
自分のお客サマ。
彼らには誠心誠意。
本当にその一言しかない。
色恋で売っている人ではないので。
そのサービスは、サービス業のもっとも基本的なものだけど、誰しも忘れがちな。
感謝の気持ちに溢れていて。
その証拠に、お客さまのグチなんて、内輪でも、絶対言わない。
金の為に、嫌いだけど、引っ張れるだけ引っ張ろう、という女性も多々いるし。
そんな気持ちからか、そのお客さまが帰った途端、あのエロジジイと、吐き捨てる人もいる。
だけど、彼女は絶対にそんな事は言わない。
彼女が言葉にしない、と言うのは。
思っていない、という事。
言葉と心が、良くも悪くも、いつも一致している人なので。
心根から、いつもいつも感謝しているのだと思う。
凄い事だと思う。
頭が下がる。
もちろん、ママはプロだから、話術も接客も、わたしとは雲泥の差だったけど。
そんな事よりも、お客サマへの感謝の気持ちというのが。
わたしもこうありたい、と思えるような部分だった。
そして、ここからがメイン。
今日、店を終えたママと合流し、軽くビールを飲みながら、お菓子をつまんでいた時。
話は自然、店の事になるわけだが。
今は、店の女の子も、総入れ替えの状態で。
週に2・3回のバイトが殆どで。
まあ、素人臭いのを売りにするしかないような状態だし。
何ヶ月か前に、自分の入れた女の子に陥れられそうになったりした事もあり。
ママも新しい若い女の子達には、優しくしている。
最近の悩みの種は、オーナーが入れた彼の知り合いの女性。
この女性、悪い人では、やっぱり全然ないのだけど。
すること、なすこと、全て的を外しまくり。
客席でも、失礼の連発で。
失敗しても、言い訳ばかりを繰り返し。
それも訳の解からない的外れな言い訳ばかりを繰り返し。
わたしの中でもカテゴライズは、「普通に生活しているんだろうけど、ちょっと変な人」
まあ、そんな事を思いつつも、わたしは平気で、ニコニコと付き合っていけるんだけど。
でも、やっぱり、そんな彼女だから、ママがイライラしないわけがなく。
イライラを顔と態度に出しまくって。
彼女の言う一言一言が、気に喰わない状態が続いていた。
だけど、オーナーの知り合いだから、言いつけられたら困るので、そこまで徹底的にやるわけにもいかず。
イライラしつづけていたのだ。
口では、まあまあ、となだめつつも。
まあ、あれでは、仕方ないかなあ、なんて思っていた。
ところが、今日。
ママが。
「わたしね、GWにね、○○さんの本を読んだのよ。(○○さん、とはママのお客さまで、自己啓発の本を書いている、ステキな男性)
それでね、考えたの。
わたしが、イライラして、口も聞かないから、あの子が怯えて、余計変な事を言ったり、したりするんじゃないかなって。
考えたら、あの子が悪気がなくて言ってる一言一言にも、過剰反応しすぎてるような気がして。
だから、一度、あの子への気持ちをゼロに戻して、普通に接してみよう、って思って。
もちろん、注意すべき事は言うけど。
でも、言ったあとは、気持ちをニュートラルに戻すように努力してるの。
そしたらね、あの子、大分良くなったし、そしたらね、わたしも気分良くなったよ。
好きにはなれないけど、必要以上にあの子にイライラするのは、自分も嫌な気分になるもんね。
人を嫌いって思うのって、やっぱり、悲しい事だもんね。」
わたしは。
本当にビックリした。
この人が、そんな殊勝な事を思うなんて。
イライラしながらも、優しくする事が、出来るなんて。
今日の今日まで、感情を抑えられない人だと思っていたのに。
もしかしたら。
このママの事が、本当に好きになるかもしれないな、と思った。
お店を辞めても、ずっと付き合っていこうね、と言われていて。
今日の今日まで、内心、さあどうでしょう?なんて思っていたんだけど。
その言葉が、今日だけのものでないのなら。
いつも、そんなふうに考えるママなら。
大好きになると思う。願わくば、そうなりたい。
わたしだって、今ではわたしにこんなに親切にしてくれる人に対…
蜜の味
2004年5月12日 仕事は辞めても、何だかんだ言って、毎日のように銀座に出ている。
昨日は、会員制のレストランで食事を済ませ、先月までいた店へ遊びに行った。
男3人とわたし。
・・・これって、同伴って言うんじゃないの?
給料の出ないホステス?
何やってるんだろう、わたし。
でも、でも。
もう一度、ホステスに戻ったら、以前以上に確実に稼げるだろう。
毎日、同伴出来るくらいの勢い。
わたしが思ってる以上に、お客さんとわたしの関係は親密なようだ。
店を変え、もう一度・・・と。
甘い誘惑に駆られる。
過ぎた日々は、いつも愛おしいから。
早くも、過去になりつつあるという事なんだろう。
きっと、良い傾向なんだろう。
郷愁。
そう思う事にしよう。
そして、今日も銀座に出掛ける。
まあ、近所だからね。
便利だからね。
自然とここをセレクトするのは仕方ない。
昨日は、会員制のレストランで食事を済ませ、先月までいた店へ遊びに行った。
男3人とわたし。
・・・これって、同伴って言うんじゃないの?
給料の出ないホステス?
何やってるんだろう、わたし。
でも、でも。
もう一度、ホステスに戻ったら、以前以上に確実に稼げるだろう。
毎日、同伴出来るくらいの勢い。
わたしが思ってる以上に、お客さんとわたしの関係は親密なようだ。
店を変え、もう一度・・・と。
甘い誘惑に駆られる。
過ぎた日々は、いつも愛おしいから。
早くも、過去になりつつあるという事なんだろう。
きっと、良い傾向なんだろう。
郷愁。
そう思う事にしよう。
そして、今日も銀座に出掛ける。
まあ、近所だからね。
便利だからね。
自然とここをセレクトするのは仕方ない。