薄汚さ

2004年11月8日
 人様の余力で生きているわたしが、自らのしたい事なんてしてはいけない。
 そんな事がしたいのだったら、ここを立ち去ってからすることだ。
 最低限の礼儀は弁えておかなければ、と。
 ふとすると、金を引き出す算段を考え始める自分に、そう言い聞かせる。
 
 オンナの部分が顔を出すと、自分が空恐ろしくなる。
 常識も良識もあってしかるべき時に、ワケのわからない事をして、挙句、善意の他人まで利用しようと思うのだから。
 常識や良識というのは自らの中にしかなくて。
 他人がどう言おうが、自分がそれでいいと思うのなら、それはしても良い事。
 だけど、自分が許せないと思う事は、してはいけない事。
 そういう時に、オンナの部分でモノを考え出せば、自らの常識や良識もまた、飛躍して時にひっくりかえる。
 言ってしまえば、本能のままにこちらが本来の姿。
 でも、その前に。
 わたしは女である前に人なのだ、と。
 そう言い聞かせる。
 

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