ナンパによせて

2004年9月4日
 わたしは、昔から道を尋ねられる事が多い。
 沢山、回りに人がいても、道に迷う人に何故かチョイスされてしまうのだ。
 教えてあげたくても、知らない場合の方が多くて。
 いつも持ち歩いている、単行本サイズの地図で、オロオロしながらも、調べてあげる事にしている。
 何故なら、わたしも頻繁に道に迷い、誰かに聞く事が多いので、他人事とは思えないからだ。

 そして自宅最寄駅で出合った外人さん。
 日比谷に行きたいと言う。
 どれに乗れば良いか、と尋ねられた。
 日比谷までは、乗り換えもあるし、駅も広い。
 ちょうど、わたしも乗り換えの駅に行く所だったので、そこまでご案内する事にした。
 しきりに話しかけてくる、フレンドリーな外人。
 聞けば、ロシア人だそう。
 そして、名刺をくれて。
 「あなたの電話番号を教えて下さい。」
 ???
 ナンパか?
 名刺を見ると、外資の知っている企業ではあったけど。
 スッキリしたキレイな顔の人だったけど。
 トムクルーズより出川哲郎を選ぶかもしれないくらい、日本の男しか受け付けないわたし。
 快く承諾して、出鱈目な電話番号を教える事に。

 今はナンパされる事なんて、皆無に等しいが。
 若い頃は、目的地まで徒歩5分くらいなのに、ナンパ男が次から次から飢えたハイエナのように寄ってきて、目的地まで30分なんて事もザラだった。
 若さゆえか、わたしは潔癖で。
 ナンパする男は、ヤリタイだけのバカ男、と思っていたので、顔が良かろうが、好みだろうが、関係なく無視。
 あまりにシツコイと手鏡を取り出して、突きつけ。
 戸惑う相手に、一言。
 「顔見てから出直して」
 と言い放っていた。
 我ながら、なんて女なんだろうと思う。
 今考えると、よくそんな傲慢な事が言えたものだ。
 あの頃の自分に言いたい。
 アンタこそ、顔見てから物を言いなさいよ、と。
 
 ナンパで思い出した、苦い思い出。
 

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