「いくつですか?」
 「29歳です。」
 「早く子供産みなさい。」

 産婦人科での会話。
 ・・・子供は相手がいないと出来ないんですけど?

 お爺ちゃんの先生だから、悪気はないのだろう。
 
 卵くらいの子宮の横に大きな卵くらいの筋腫が出来ていて。
 それが大きくなって子宮の内側に食い込むと、子供を産むときにやっかいらしい。
 出産のタイムリミットが、思っていたより早いということか。
 
 しかし、そう言われても。
 この人の子供が欲しいと。
 そんなふうに思える人との子供が欲しい。
 
 それがダメなら、せめて、このわたしとの子供が欲しいと。
 そんなふうに思ってくれる人の子供が欲しい。

 カラダを開く事と、子供をつくる事。
 行為としてはイコールなのだが、心情的にはイコールではない。
 
 でも、産めなくなるのなら、誰の子でもいい。
 妊娠する事に専念するべきなんだろう。

 わたしの回りの男達を、一人一人浮かべては、シュミレーションしてみた。
 結婚できそうな人。
 認知してくれそうな人。
 金を与えてくれそうな人。
 どの人も、堕ろしてくれと、一度は言うかもしれない。
 でも。
 多分、ありがちなテクニックを使えば、無理に堕ろせとも言えないだろう。
 その人の人生を、メチャクチャにするかもしれないけど。
 わたしは、そんなコトには気付かない振りをすればいいだけだ。

 子種と、安定した生活さえ与えてくれるなら、彼らには他に何も望まないつもりだ。
 そんな考え方の自分に、少し嫌気がさすが。
 仕方がない。
 わたしは、子供が欲しいのだから。

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